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無限の魔法使い  作者: 志野 勇希
6.エスデスク王国
175/223

6-9


次に、階段を挟んだ逆側の部屋を見に行く。

こちらは、執務を行っていた部屋のようだ。

こんな魔獣の森の奥の山の中腹で、なんの執務を行っていたのか不明だ。

入り口に向かって、一人用の机がおいてあり、部屋の周囲には棚がある部屋だ。


こちらも、さっきのベッドルームほどに広い。

棚の中は、空っぽだ。

机に引き出し付いてるかと思ったが、足元を目隠ししているだけで、

引き出し無しの、ただのテーブルを執務机にしている。

そういえば、引き出しってケニーさんの所でも、

ギルドマスターの所でも見た事ないから、無いのかもしれないな。


奥に部屋があるので入ると、こちらも資料室だったのか、棚だらけの部屋だ。

ここにも資料は、なにも残っていない。

あの資料室に、資料が残っていたのは幸運だったな。

きっとカギが開いてたなら、全部空っぽだったんだろう。


こちら側にも、同じく隠し部屋があるようだ。

寝室の隠し部屋の感じだと、この資料室から入るのが、正解だろう。

入り口と思われる場所の木の板を剥がしていく。


・・・またしても、はずれを引いてしまったようだ。

壁を剥がすと、目の前に棚の裏側が見えた。

・・・ここの隠し部屋作った奴とは、気が合わなさそうだな。

棚の裏から覗いて、執務室から入れる事を確認して、そちらから入る。


中は、研究室のようだ。

本棚があり、そこには数多くの木板が詰まっている。


机の上には、鉄の板が何枚か置いてあり、数枚には魔法陣か書かれている。

書かれていない鉄の板もあるので、この人が書いていたのかもしれない。

この魔法陣からは、魔力は感じないが、横に壺がいくつか置かれており、

こちらの壺からは、魔力を感じる。

壺には、ラベルが張ってあって、魔力1とか2とか書かれている。

ラベルに書かれている通りに、数字が大きくなると魔力量が大きくなっているようだ。

最大の物で5まであった。


魔力量の小さい魔力1の蓋を開けて中を見ると、粉末が入っているので、

これは魔獣の核の粉末じゃないかな。

魔法陣を書くのに使うって聞いたから、その素材なんだろう。


ここには他にも、粉にしていない魔獣の核も、いくつか棚に収納されている。

さらに横に魔道具があり、これは魔核粉砕の魔道具のようだ。

魔核をセットして、動かすと核が粉になって、横の受け口に入っていく感じの作りだ。

これは、今後使うかもしれないな。


棚の方を見て行くと、木の板の保存状態も良さそうで、文字も読める。

「これは、本当に拾い物だな・・・。」

ここなら魔法陣の作り方の資料も期待できそうだ。

たまたま通った所で、たまたまふと見つけただけなのに、

まさか資料がそのまま残ってるとは・・・。


この部屋で最後のようだし、資料を少し漁ってみる。

なるほど・・・。ここでの研究は、魔核の利用法に関する物のようだ。

魔核に関する資料が、こんなに手に入るとは!


これは、他の町の観光とかしている場合じゃなさそうだな。

この資料を調査するのが、最優先だな。

もしも魔法陣が使えるようになったら、かなり有効そうだ。


俺はそのまま、どのような資料があるのか探っていく。

ここには、研究に関する成果や関連資料、実験の経過、それに手紙の写しなんかもあった。

そして、何よりも魔法陣に関する資料もあるようだ。

手順がしっかり書かれている訳ではないが、これは使えるようになるかもしれない。

テンション上がって来た!

これは、楽しみすぎる!


魔法陣が出来て、魔道具が作れるようになれば、みんなにも魔道具を作って上げれるし、

家ごと魔道具とかにして、持ち運んだり、家ごと飛ばしたり、夢が広がるな~。

まあ、出来るのかどうかは分からないけどね。

どっちにしても、しばらくこの資料の調査を主にやって行こう。

他の町に行くのはもうちょっと後でもいっか・・・。


がっさりと資料を確認したら、2階の方の資料も見に行く。

こちらには、非常に多岐にわたる資料で、地図なども含まれていた。

それ以外に、魔核研究に必要だったのか、多くの専門書が置かれていた。

これは本当に、素晴らしい物を手に入れた。

本当に貴重な資料の山だな。


ここの資料は、すべて持って行く事にしよう。

ただ、持って行くにしてもしっかり整理されているので、

出来ればそのまま整理された状態で持ちだしたい。

本物の本じゃなくて、ただの木板1枚に1ページ、

それを革の紐や布なんかでまとめているだけなので、少し雑な扱いをすると、

すぐにばらけて、1ページだけ行方不明なんて事にもなりかねない。

なので先に、家に収納できる所を作ってから、移動させるのが良さそうだ。

リルや、マディが喜びそうな資料もあったので、見せてあげたいしな。


一旦家に帰って、予定が変更になった事をみんなに報告する。

しばらくは、魔法陣の勉強の日々になりそうだ。

家の工房を増設した形で、あの家よりも大きな書庫を作成した。

今回の資料だけでなく、今度も資料などを手に入れる機会もあるだろうし、

俺も資料を作って行く事になるだそう。

あとは、マディやリルにも作って入れて貰うと言う事もあるだろう。

レシピや薬剤の事なんかも、資料として残して貰えれば、今後の役に立ちそうだ。


書庫が出来たので、屋敷の方から、本棚ごと持ってきて、

新しい本棚にそのまま入れ替える。

その後、資料の種類による分類をしていく。


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