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無限の魔法使い  作者: 志野 勇希
6.エスデスク王国
172/223

6-6


ポスタリアは、治安も悪そうだしあんまり興味は引かれないな。

でも、獣人絡みの情報はあるはずなので、情報収集には立ち寄りたい。

現在の奴隷狩りの状況や、捕まえて来た奴隷達の状況、

そして反抗の状況なんかも知りたい所だ。

ただ、狩られて捕まえられているだけでは無いだろう。

相手も、人間なんだから。


その辺りの状況も欲しいな。

この町の人間は、獣人が元人間であると知ってるんだろうか?

いや・・・。この世界の人間は例え知ってたとしても、

それがどうした?って感じだろうな。

浮浪児に対しても、奴隷扱いとそんなに変わらないくらいだからな・・・。


次は、北の開拓村に向かって飛ぶ。

北の開拓村は、ポスタリアからまっすく東に向かった所にある。

未開の大森林をかすめる感じで、低空で開拓村に向かって飛んでいく。

開拓村は、未開の大森林に隣接するように作られた新しい町だ。

これから、長い年月をかけて町を起こしていくんだろう。


上空から見た感じ、ポスタリアと違い、塀は結構しっかりした物を作っているようだ。

ただ、森側に向かっての一部しか出来上がって無いようだ。

未開の大森林の近所という事もあり、獣などが多いので、

しっかりした物を作っている最中なのだろう。

作業している人が、何人もいるのが見える。


町にも、貴族が何人かは入っているようで、貴族の家らしき建物も建ってはいるようだ。

平民が住む一般的な家も、それなりに建てられているが、

それ以上に木で出来た仮設の家の方が多い。

冒険者や、貧民はここなんだろう。

あと、強制労働者もいるはずなので、それもこういった所で宿泊しているんだろう。


冒険者による、北の未開の大森林を削って、人間の住む場所を増やしていくと言う目論みで、

作られた町だ。

この町に特産品はまだ無いだろうけど、今後獣の製品が特産になって行くんだろう。

フランシスも居るはずなので、町に入った時には会ってみよう。

人数も少ないので、こっちの治安はまだマシだろう。

村の東側の森の中に、地下部屋を作り移動だけ出来るようにしておく。


あれ?魔獣だ・・・。魔獣が、外に出て来てる・・・。

こんなところまで魔獣が来てるなんて!

魔獣の森から獣の森どころか、平原まで魔獣が溢れてるじゃないか。

そういえば、未開の大森林には来た事無かった・・・。

ここではそれが普通なのか!?


急ぐ訳でもないので、少し協力しておくか・・・。

別に町を救いたいなんて思わないが、これではさすがに全滅は時間の問題じゃないかな。

せっかくここまで来たのに、町に入る前に町が全滅なんて言うのも、残念過ぎる。

平原に出てるのと、森の浅い所にいるのだけでいいかな?


俺は、高速で移動しながら、片っ端から魔獣を狩って減らしていく。

出て来てるのは、虫系ばかりだが、たまに巨大な鳥や巨大なこうもりなんかもいる。

かなりの数だ。


これは、大変な所だな・・・。

俺でこそ、サクッと狩れるけど、1匹狩るのに20人で戦って、

半数は死んでしまうって言われる魔獣・・・。

普通に町に入って来たら、全滅するぞ・・・これ。

確かに強制労働で、来るような場所だな。


残りの時間を狩りに費やしたが、1日じゃ無理だな。

夕飯後にも狩りを行い、数日かけて近辺の魔獣を狩って行った。

途中で数えるのをやめたけど、1000匹以上の魔獣を狩ったんじゃないかな。


これでしばらくは安全だろうけど、またすぐに溢れそうだな。

森の中には、びっしりと魔獣がいる。

こんな危ない所に、良く町を作ろうなんて思ったな・・・。

状況からみると、かなり犠牲を出してそうだな。


ついでに町に寄っても良かったんだが、なんか狩りに夢中になってしまって、

寄る機会がなかった。

どっちにしても、ある程度魔獣が落ち着かないと、

寄っても町中では、それどころじゃないだろうしな。

あらかた狩ったのが、早朝だったのでこれから町に入るのも、

待ちが発生するのでまた改めて来よう。


前から気になっていた、東の鉱山に行ってみよう。

町がある訳ではないが、鉱山で取れた鉱石を取引しているようだ。

場所としては、前に東の盗賊のアジトのさらに東側にある。


鉄はかなり余裕があるけど、銅や亜鉛なんかの金属も手に入るかも知れない。

銀や金なんかは、重要な物なので取引は出来ないそうだ。

まあ、貨幣としても使われてるので、厳しいのは当然か。


それ以外にも、いろんな鉱石や、それの使い方なんかも分かればうれしいな。

確か塗料とかの色を出すのは、鉱石だったと思うんで、手に入るなら欲しい。

その辺りも手に入るなら行き来出来るようにはしておきたい。


ここからなら、山を越えれば、それほど遠くない。

高度を上げ山を越えて行く。

山を上空から見ると、飛んでる魔獣が結構いる。

面倒なので見つからないように、高度に上げて山越えをしていく。


「あれ?なんだあれ?」

山の中腹くらいに、建物がある。

上空からだから見えるけど、木々に囲まれていて、

ふもとからでは見えないようにしているようだ。


俺の家や、獣人村のように、木々で目立たないように植えた感じだな。

自然に木々を植えた訳ではないんろう。


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