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無限の魔法使い  作者: 志野 勇希
5.魔法使いのお店
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32.ブラントさんの武器作成(2)


麻の布を出して、刀身を綺麗に拭いてあげる。

綺麗な鏡面仕上げの鋼の刀身が出て来た。

「!!」

「どうぞ。確認してみてください。」


ブラントさんは、恐る恐る両手剣を持ち上げ、刀身を眺める。

「・・・美しい。」

「俺の特別製両手剣ですよ。」

「・・・振ってもいいか?」

「もちろんです。バランスなんかも含めて試してみてください。」


ブラントさんは、剣を構えると型なのだろうか、一連の動作を始めた。

さすが、歴戦の戦士・・・最強と言われるだけはあるな、見てて飽きないきれいな動きだ。

「素晴らしい。軽くはなっていないが、振りが早くなっている・・・。

これは形状が変わったせいなのか・・・。

それに、硬くなったような感覚があるな。

持ち手にも改良が入っているようだし、少し慣れが必要だがこれは本当に素晴らしい。」

「そうですね。説明しておきますね。

まずは、硬度がかなり上がってるはずです。

石くらいなら、いくらぶっ叩いても歪まないです。

普通の剣と打ち合っても、刃こぼれもしないでしょう。


それと、血抜き溝って言うのを付けてます。

これは相手を刺した後に、抜けやすくする為の物です。

穴は剣の幅を維持する為に開けただけです。まあ、軽量化って事ですかね。

気になるのは、振った時に変な音が混ざらないか確認しておいてください。


あと、柄と鍔なんですが、鍔迫り合いの時に刃を滑らされて指を狙わても、

どの位置でも安全になる様に、周囲に小さく鍔を追加しています。

柄は、へこみを付けて持ち手が滑らないようにしています。

その上から、革紐を巻いてもらったら完成ですね。


デメリットは、構造が複雑になったので、錆びやすくなると思いますから、

手入れはしっかりやってください。」

「なるほど・・・。了解だ。」


ブラントさんは、何回か振ってみて音を確認しているが、問題ないそうだ。

「これが報酬ですので、今後ともよろしく願いしますね。」

「ああ。。これはすごい報酬だ・・・。

報酬無しでも、借りがあるって言うのに・・・。」


ブラントさんは、クシェル達を見て、

「ここまでして貰ったら、本格的に育てて行こうか・・・。銀を目標にしていたが・・・。

大銀に成れるくらいまではしっかりとしごいてやる。」

それを聞いた、クシェル達は固まってしまっている。


クシェル達の様子を気にする事無く、ブラントさんは新しい剣を振り回してる。

かかし的な試し切り用の藁束をサックリいっちゃってたりして、

刃はあんまり鋭くないはずなのに・・・。

テンションはかなり上がっているようだ、


「じゃあ、俺はもうそろそろ行きますね。剣の調子悪かったら言ってください。」

「ああ。ありがと!」

「クシェル達は、休んだら家に戻ってて。俺はケニーさんの所に寄ってから帰るから。」


俺はケニー商会に行くと、ケニーさんは待ち構えていたように、

「ちょっと来て下さい。」

俺は、ケニーさんに促されるまま、店の奥に入る。

「朝から、店にレスリーの監視が付いてます。一般客を装って貰っていいですか?」

「了解です。じゃあ、ちょっと奥に亜空間の入り口作らせてください。出直します。」

「はい。」


俺は奥の応接間に、亜空間の入り口を作り、小さめの塩を購入して店を出る。

一旦歩いて、倉庫に戻ってから、亜空間経由でケニーさんの店に出る。

「レスリーの監視ですか?」


俺はサーチで、ケニーの店を監視してそうな人員を探す。

通りでほとんど動かずに、ケニー商会を監視出来る位置にいるのは・・・。

「多いですね・・・。6人ほどが監視についてそうです。」

「ですよね。それに噂になってますよ。」

「噂ですか?」

「レスリーの奴隷商店で、なにかあったんじゃないかって程度ですけどね。

店舗に顔を出す事がない、レスリーが店舗に行ったり、

店員があわただしく動いているので、そんな噂が出てるんです。」

「なるほど・・・。衛兵とかを呼んだりはしてないって事ですか?」


「ええ。衛兵は呼んでなさそうですね。って、ハルトさんやっぱりやったんですか?」

「まあ。28人ほどいました。耳が横に大きくて、ふっさふさな獣人です。」

「牛族ですかね・・・。」

「牛だったんだ。言われてみれば面影が・・・。って、牛って動物はいるんですか?」

「ええ。牛と言う獣はいますよ。かなり凶暴な種類らしく、

群で行動して角もあるそうです。

獣人の牛族は、力は強いが従順だそうで、労働力として使うのにいいそうです。」


牛!牛肉に、牛乳に、チーズ!さらにヨーグルトまで!

「牛って、どの辺にいる獣なんですか!?」

「牛ですか?確か、ウィダスの冒険者が狩った事があるって話を聞いた事ありますね。

たしか・・・ウィダス北西の平地にいるんだったと思います。」

それは、是非捕まえに行って牛乳とか、牛肉になって貰わないといけないな。


と、そっちはともかくとして話を勧めよう。

「売る前の奴隷は、首輪してなかったようです。」

「ああ。言われてみれば・・・そうでしたね。首輪は別途購入になりますから・・・。

私は、奴隷を使わないのであまり詳しくないんです。申し訳ない。」

「いえ。知識として知っている分には有意義ですからね。

無かったおかげで楽だったですし問題なしです。」


「あの・・・。今回のレスリーの動きも含めて、気が付いた事があるんです。」

「なんです?」

「あの・・可能性の話なのですが・・。」

「はい。」


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