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無限の魔法使い  作者: 志野 勇希
5.魔法使いのお店
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27.【2か月と24日目】奴隷商店の襲撃(1)


って、もうそろそろ夕飯かな。

一旦家に帰ろうか。


夕飯を取りながらさっきまでやっていた、魔法についての考察をみんなに話す。

「魔法って、そうなってるんですね・・・。それで治癒の魔法は時間がかかるって事ですね。」

クシェルは、盗賊達から救出された時に、かなりの時間を掛けて治療をしていたのを、

覚えていたようだ。


「そうだね。他人の魔法に、自分の魔法を通すのには、時間がかかるんだ。」

「あの・・・。話に聞いた事があるんですけど、他人の魔法を溶かす魔法薬があるそうです。」


リルが飛んでも無い情報を出して来た。

「!!。そんなのあるの?」

「ええ。上級の回復師の方が使ってたりするそうです。

魔法を溶かして、治癒が効きやすくするそうです。」


「他にはそういった薬ってあったりするの?」

「他には、魔力が一時的に上がる薬とか、魔力が少しずつ成長するって薬があります。」

「そんなのもあるんだ・・・。それって、作り方とかは?」

「私は知りません。でも、貴族付きの薬剤師の方とかなら知っているかもしれません。」


「なるほどな・・・。という事は、そういった薬関係を使って来るって事もあるのか。」

「あ・・・。あと、一時的に魔法が使えなくなる薬もあるそうです。

魔法使いが犯罪を犯して、捕まえた時に飲ませ続けるそうです。」

「それは・・・危険な薬品だね・・・。

飲まされると無力化される可能性があるって事か・・・。」

魔道具よりも薬の方が危険じゃないか。

下手な物は、口に出来ないな・・・気を付けよう。


夕食後、日が暮れるまでにはまだ時間があるので、それまでの間に検証の続きをやって行こう。

魔獣の森に入って、いろいろな魔獣を狩りながら検証を続けて行く。

そこで分かったのは、魔法の硬さが違う事だ。

俺の魔法は硬いみたいで、他の魔法を貫く事が出来るが、逆は出来ないみたいだ。

それと、相手の魔法を絡めて引きちぎる事が出来るというのも分かった。

これをする事で、相手の魔力を減らす事が出来る様だ。

だが、体の内部の魔法までは出来なさそう。


あと、触手の質量が魔力の量っぽいな。

長さや、太さ、本数などの合計が、魔力量っぽい。

何となくいままでもそれで判断していたけど、魔法を使った後や、

俺が魔力を引きちぎった後に、全体量が減っているのを見て確証が取れた。


通常の人では、1本でさえ伸ばせずに、体にまとわらせている魔力から突起程度の、

触手を出して魔法を発動するようだ。

これは、家にいた時にアリスに試して貰ったので知ってる。

魔獣でも、3本伸ばせるのは魔力の多い奴のみで、大体は2本のようだ。

それでも、たいして長くなく2メートル程度のようだ。


俺の場合、ローブの中に財布代わりの亜空間や、荷物置きの亜空間をいくつも出しているし、

亜空間の入り口を開けっ放しにしているので、さらに多くの触手を使っているのだが、

その上で、10本で、それぞれ10メートル以上出せるのを確認している。

まだまだ、出せるだろうけどわざわざそこの限界を探る必要はなさそうだ。

これだけ追加で出せるのを確認出来れば、戦闘では十分かな。


俺の魔力は、魔獣換算で10匹以上の魔力はある事になる。


また、いろんな魔獣を狩って、いろんな魔法を見る事も出来た。

これと言って、目新しい魔法は無かったけど、

それでも、いろいろ検証出来たし、ついでに素材もいろいろ確保出来た。


さて・・・一通り検証も終わった事だし・・・。

もうそろそろ日付も変わり、良い時間だな。

レスリーのお店にお邪魔しに行こうか。


今回の目的は、レスリーへの脅しに対する返答だ。脅しに屈する事が無い事。

脅しだろうとも、俺達に手を出したら手痛いしっぺ返しがある事。

そっちがなにもしないなら、致命的な所までは踏み込まない事。

それらを伝えるっていうのが内容かな。


奴隷商店の奴隷を、すべて連れ去る事でどこまで伝わるのかちょっと不安なので、

警備が数人いるはずだし伝言も残しておこう。


今回の襲撃は、やられたからやり返す的な動きなので、

もうちょっといい動き方もありそうだが・・・。

レスリーに対して、次への警告の為にも、ある程度の武力を誇示する必要はあるのだろう。

魔法使いであるというだけでは、商人にはあまり効果の無いのかもしれないな。

そういう意味では、今回で理解してもらえるのか、

もしくは感情的になって改めて向かって来るのか・・・。

どっちにしても。態度ははっきりするだろう。

こっちもどのように行動するのか、しっかりと態度を決めて行く必要がある。


俺は、レスリーの奴隷商店に移動する。

店舗には人はいないが、倉庫の中には警備と思われる人が2人いるようだ。


魔法で音を消し、暗闇を見えるようにしてから倉庫に向かう。

倉庫の入り口は、かんぬきで開かないようになっている。

窓の方も、開いている窓は無かったのだが、木のはめ込みだったので、

一つを開きナイフではめ込みの木の部分を切り落とし入り込む。

小さな窓なので、大人では入れないが俺なら問題なく入り込める。


今回は救出という事で、イレギュラーが多くなり時間かかりそうなので、

まずは護衛の2人を拘束してしまおう。

俺は、警備の2人がいると思われる所に移動する。

警備の2人は帯剣した状態で、椅子に座って2人で話をしているようだ。

すぐさま、酸欠させて2人を気絶させる。


装備は、甲羅の鎧に剣も悪くなさそうなので、銀ランク程度の人員のようだな。

武器と鎧を剥いで回収し、ロープで縛り目隠しと猿轡をしておく。

今回は盗賊相手じゃないから、裸に剥く必要もないし、ケガさせる必要もない。

ただ、無力化はしておきたいので、装備はいただいて行く。


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