12.加工工場(加工工場画像)
「これ、天井が高いのってなんか意味あるんですか?」
「天井が高い所は、木材の倉庫として使ってたり、
鍛冶なんかの職人が使うのに便利なので、一時期流行ったそうですね。」
「なるほど。これだけ高ければ2階建てにする事も出来そうだな・・・。」
「2階建てですか?」
「そうですね。地下入れたら3階建てにも出来そうかな。」
「そんなに場所が必要ですか?」
「出来れば、従業員もここに住まわせてしまえればと思いますがどうですか?」
「なるほど。それが出来ればいいですね。」
「ここで調理をするには、調理法なんかの秘密もあるので、
それを漏らさない為の囲い込みですね。」
「では、採用にそう言う条件を付けておきましょう。」
「あと気になったんですけど、ケニーさん2階建てにしてもいいのかな?
法律で禁止にとかされてないです?」
「大丈夫ですよ。数年前まで禁止だったんですが、商人などの要望を聞いてくれた形で、
容認されるようになったんです。」
「なるほど。それで平民の家に2階建てがないんですね。」
「新しい家は、2階建てもあるんですけどね。」
まあ、大丈夫ならいいっか。
では、始めますか。
まずは、地下から始めて行く。
どうしても、上の階から水を汲めるようにしたいし、下水の関係もあるので、
地下領域はこの倉庫の真下から外して、隣の建物の地下に作る感じにする。
これって、日本では完全に犯罪だよね・・・。
ここではそんな法律なさそうだけど・・。
地下への階段は1階の一番奥中央に作る。
地下への階段を下りた所でまっすぐに通路を作る。
右側の部屋が、調理を行う為の部屋だ。
左側の部屋は、薬剤関係の作業をしてもらう予定だ。
そして、通路の一番奥は扉にしてその奥に、小さめの小部屋を作成する。
ここが俺の転送部屋なので、亜空間を展開しておく。
調理の部屋からは、さらに地下をもう一つ設けて、肉の熟成部屋を作っておく。
薬剤系は、リルと相談して今後の作業で使って行く予定だ。
1階はダミー的な部屋にする。
外の入り口が大きいので、そこから屋台の出し入れが出来るようにする必要がある。
屋台も、数台まで増えるだろうから、とりあえず5台程度は入れるように土間を作る。
後は、住民の共通フロアって感じかな。
壁を土から作った大理石のような物で覆い建物の強度を強くしておく。
一番奥に、降りる階段を作っているので、それを隠すように上がる階段を設置する。
さらに目隠しをしておく。
この部屋にトイレを4つと、お風呂を作り、隣に洗い場も用意する。
この階では、住人の食事もするので、キッチンにかまどなども設置しておく。
それぞれに、井戸を作り付け、水を汲めるようにしておく。
この辺りの装備品は家と同じだ。
食事もここでするので、6人で座れるテーブルを3つ用意し、
椅子も18脚ほど用意しておいてく。
ケニーさんは、落ち着かないだろうからここで座って待っててもらう。
俺の魔法を見て唖然として、固まってるが・・・。
次は、2階だ。
柱を1階から何本か立てて、2階の強度を確保しておく。
木で床を作って行く。
ただ、そのまま木だけでは音が響きそうなので、2重の床にして間に葦を詰めてみる。
これで、多少音防止になるだろう。
2階は、寝室に考えている。
個室にしようか、大部屋で寝れるだけの場所にしようか迷ったけど、個室にしてあげる。
住み込みと言っても、いろいろあるだろうしね。
小さな個室を4×4の16部屋作成し、それぞれの壁の間に葦を詰めて音が漏れにくくしておく。
通路は2本あり、それぞれの左右に扉があって部屋があるって形だ。
それぞれの部屋に、ベッドと葦束と、チェストを置いておく。
これで、大体の骨組みは出来た感じだな。
「ケニーさん、大体のイメージ出来たので見て来てください。」
「・・・ハルトさん・・・あなたは、何者なんですか?」
「いやだなぁ~。普通のハルトです。」
「・・・そうでしたね。詮索はなしの約束でした。見てきますね。」
ケニーさんは大分疲れてしまっているようだ。
「トイレは、あれですね。ハルトさんの家にあった奴ですね。」
「はい。」
「これは教えないといけませんね。あと、これはお風呂ですね。」
「お風呂なんですけど、基本は水浴びになるでしょうね。」
「そうですね。ハルトさんが居ないと沸かせませんからね。」
「上は、居住場所という事ですか・・・。なるほど贅沢ですね。」
「まあ、住むわけですから多少でもプライバシーをと思って・・。
それに、男女それぞれ入るでしょうしね。」
「なるほど。それもそうですね。」
「地下が調理の場所って感じなんですね。」
「ええ。こっちのかまどのある部屋が、調理の作業を行う場所です。」
「こっちは?」
「そっちで、リル主導で薬の開発をしてもらおうと思ってます。」
「!!。それは、今回の露店とは別の話ですよね!?」
「う~ん。別ですけど、露店で売ろうかと思ってるんですけどどうでしょう?」
「どうでしょうって・・・確かに新薬や、魔法薬があれば売れるでしょうけど・・。」
「ちょっと薬の方も思いついた案があるんですよね。
それが成功すればきっと儲かるから。」
「・・・まだ、あるのですね。」
「ケニー商会で売って貰うのもありかと思ってます。冒険者ギルドの方では、
また許可云々になりそうだし。」
「なるほど。元々、塩も含めて薬剤系の商品を取り扱ってますから、
問題はありませんが・・。
あ!そうだ。露店の申請も通しておきました。」
「ありがとうございます。って!こっちも忘れてた。お金渡さないとと思ってたんだ。」
「ああ。そうでしたね。その話をしましょう。」