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無限の魔法使い  作者: 志野 勇希
5.魔法使いのお店
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2.冒険者ギルドへの報告(2)


「フランシスと話て、レスリーと手を切る様に説得済みです。

フランシスは了承しています。

まず600の、盗賊に関係ないやつらをアイカに戻すように指示しています。」

「なるほど、今朝から大量の冒険者が西門に戻って来てるって言うのはそれか。」

「もう到着しだしましたか。早いな。」

まあ、俺よりも1日早く準備しているから、着いてもおかしくないのか。

でも、街道で出会わなかったのは、街道を避けて移動させてるのかな?

討伐隊を警戒しているのか・・それは良い判断だな。


「残り400なんですが、その内半分はレスリーの指示で、

仕方なく盗賊をやっていたという人員のようです。

こいつらには、北の開拓村に移動するように指示しています。」


「北の開拓村だと?」

「ええ。北の開拓村ならお尋ね者が入り込んでも、捕まる事はないだろうし、

いっそ捕まって、死刑にならなかったら、どこかで強制労働なので同じ結果かなと思って。」

「・・・確かに、その判断は間違いないが・・。」

「こいつらは、盗賊行為をしていたが、村の維持の為仕方なくだったらしいので、

討伐までしないでもいいんじゃないかと言う温情的な物もありますが、

北の開拓村の人員としても役に立つだろうし、

なによりも、盗賊村の戦力を減らして、討伐する人数を減らす為に、

平和的に移動してくれるなら、十分にメリットはあると判断しての提案でした。」

「・・・なるほどな。純粋に敵の戦力を減衰させる手としてもメリットは多いな。」


「あと200程度が、冒険者村に残っていますが、こいつらはレスリーに付き従って、

もしくは盗賊での生活を望んでいるやつらです。なので、討伐対象はこいつらですね。」

「・・・お前は・・・実情調査にしては、いろいろやり過ぎる。

ほぼ解決してるじゃないか。」


そこで、ブラントさんが声を出した。

「フランシスは、開拓村に行くやつらを率いているのか?」

「ええ。彼も一緒に開拓村に行くつもりだそうです。」

「何をやってるんだ・・・あいつは・・・。」

「農村にお世話になって、拠点にしているうちに冒険者村になったそうです。

あとは、状況に流されてしまったって事ですね。」


「あとは、レスリーとその後ろ側なのですが、冒険者ギルド側で動けますか?」

「レスリー商会か・・・。手を出すにはかなり厳しいだろうな。」

「やっぱりそうですか。」

「あそこは、この町では権限を持ちすぎてる。」

「まあ、俺の方もすぐに動こうとも思ってませんし、しばらく放置なんですかね。」

「騎士様などいくつかのルートで話を通してみるが、動きは無いだろうな。

ただ、情報がいろんな所から流れるだろから、その情報を揉み消す為に、

多少は今後の動きを抑える事が出来るかもしれないがな。」


「討伐隊の方はどうです?」

「ああ。すぐに準備を始めて7日・・いや5日って所か。

移動に2日かかるから、7日後に到着くらいか。

騎士団にも要請して部隊を出していただく事になるだろうな。」

「俺も出るぞ。」

「ああ。こっちの総指揮はブラントン・・お前に任せる事になるだろう。」


「あと、フランシスさん用に、北の開拓村側への、

なにか手を打っておいてあげる事ってできます?

突然、開拓村に冒険者が200人来るとかなりびっくりすると思うので、

ギルドマスターの手紙とかあるとやり易いと思うんだけど。」

「お前は・・・俺にも片棒を担げと?」

「まあ、無くても大銀ランクがいるので何とかするとは思うけど、

フランシスに対して指名依頼で、

開拓村の開発手伝い的なのを出してあげる程度でいいと思うんですけど。

彼は犯罪者にはなってませんし。」

「・・・わかった。そっちは手配しよう。」

「出来たら、俺が届けてきますね。」

「頼む。」


「で、ハルトよ。お前の事が、これから一番の問題になるはずだ。」

「あら・・。やっぱりそうなんですね。」

「盗賊なんて些細な問題だ。それよりも、お前の存在は王国を揺るがす問題になる。」

「はぁ・・。そんな俗世に関心はないんですが。」

「お前に無くても、王国や貴族にはあるんだよ。」

「何のことだ?」

ブラントさんが、なんの事か分からずに声をあげた。


ギルドマスターは、俺がうなずくのを見て、

「ハルトが、貴族様に自分の正体を明かしたんだ。」

「正体って・・。」

「ええ。魔法使いハルトって名乗って来ました。」

「!!」

ブラントさんは、絶句し固まった。


ギルドマスターはそのまま続けて、

「これから、王国と貴族の動きがかなり活発になるだろう。

まずは、ハルトは領主様からの召喚される事になるだろう。

ギルドも、報告を怠っていた事でお咎めを受ける事になるかもしれないな。

その後は、ハルトの事は隠蔽されるだろう。

魔法使いが誰にも見つからずに、平民として暮らしてるなんて許される事ではないからな。

それに、お前は取り込まれる事になるだろうな。貴族のどこかの派閥か、王に・・・。」

「ハルト。お前は本当に魔術師の家系ではないんだな?」

「ええ。多分。」

「多分だと?」

「う~ん。孤児ですから。」

「なるほどな。どこかの魔術師様の家系の落とし子と言う可能性もあるのか。

だが、孤児院には入ってなかったのか?」

「入ってました。」

「孤児院で魔力調査されていたはずだが、なぜそれで見つからなかった?」

「さあ?」

「・・・お前は・・・。」


ん?ギルドマスターの言い方では、魔術師と、魔法使いはやっぱり違うみたいだな。

魔術師は、王国に認められた魔法使いの事っぽいな。

確かに、平民からも魔法使いは出るらしいから、そこに違いがあるって事か。


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