表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
なにかの論理  作者: ゆり
3/3

軌道ポンピング工法

テラフォーミングに於いて、既存惑星の公転軌道をハビタルゾーンに移動させる実用新案です(笑)

・・・ずいぶん昔に思いついた手法なんですけどね。

テラフォーミングを扱った作品は少なくないですが、対象とする惑星の基礎環境を整える手段を論じている例は、多くは有りません。

また、惑星の位置を変動させる作品も有りますが(主に地球)、惑星に直接エンジンを設置ような例が多く、惑星自体の強度を考慮した作品は、ほとんど見かけません。

そこで直接惑星にエンジンを設置せずに、既存惑星の公転軌道をハビタルゾーンに移動させる方法を考えてみました。


皆さんは、『軌道ダンシング効果』という物をご存知でしょうか?

質量と公転軌道が近い惑星や衛星が近接した場合、両者間の重力の相互作用により、互いの公転軌道を交換しあうという現象です。

実際に、土星の衛星である『ヤヌス』と『エピメテウス』は軌道共有衛星と呼ばれていて、この『軌道ダンシング効果』を約4年毎に起こしています。


この『軌道ダンシング効果』を応用します。

まず、対象惑星に匹敵する質量の超重宇宙船を建造します。

この宇宙船を使って対象惑星と『軌道ダンシング効果』発生されれば、対象惑星にエンジンを構築せずに、公転軌道の変更が行えると言う訳です。


ただしそれだけでは、対象惑星と超重宇宙船の公転エネルギーが交換されるだけなので、超重宇宙船側へ転移させた公転エネルギーを何かへ最転移させる必要が発生します。

そこで対象惑星から見てバビタルゾーンの反対側に存在する惑星との間でも『軌道ダンシング効果』発生させて、公転エネルギーを再転移させます。


具体的には太陽系であれば、バビタルゾーンの内側に位置する金星と、外側に位置する火星との間を、超重宇宙船を楕円軌道で往復させれば、金星と火星を共に地球に近しい公転軌道へ移転させられます。

(最終的には火星と金星を地球のラグランジェポイントに位置させれば、安定した公転軌道へと落ち着かせる事が出来ると思われます。)


実際の公転転移は大きな値には出来ない(超重宇宙船の質量を莫大にすれば可能だが、その場合は対象惑星が超重宇宙船のロッシュ限界によって崩壊してしまう可能性が高い)ので、適度な範囲に押さえて少しづつ対象惑星を転移させて行くことになるでしょう。

軌道を『少しづつ繰り返し転移させる』工法なのて、『軌道ポンピング工法 』と仮称しました。

まぁ実際は、超重宇宙船をどうやって建造するか?が、最大課題ですけどね。

・・・重量崩壊した恒星(白色矮性や中性子星)の物色を内包させるとか、重力制御システムの開発を待つか・・・

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ