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29 ミノ吉兜の使い方

「イヤッホーイ!」

「GYAOOOーーー!」


 ただいまミカちゃんとドラドの2人が、テンション高く駆けまわっている最中。


 2人の頭には、僕が作った一本角が付いたミノ吉兜がある。


 前回ミカちゃんのしぶといおねだりに負けてミノ吉兜を作成したけど、角がもう1本残っていたので、それでドラド用にも兜を作った。


 人間の頭と違って、ドラドは完全にドラゴンの体型をしている。

 なのでミカちゃんの兜みたいに、ゴブリンの頭蓋骨をベースにして兜を作ることはできなかった。

 けれどドラゴンマザーが運んでくる御飯には、様々なモンスターや野生生物の骨がある。

 その中に蜥蜴っぽい生き物の頭蓋骨があり、ちょうどドラドの頭にあいそうだったので、それをベースにして兜を作成した。


 あと、ドラドの場合は動き回ると兜が落ちてしまうので、それを防ぐためにオークの皮から作った革紐を使って、兜に顎紐をつけておいた。

 顎紐さえしておけば、ドラドが動き回っても、簡単に兜が取れることはない。


 ドラドの手では兜をつけることも、顎紐をつけることもできないけれど、その辺の事は他の兄弟の手を借りればいい。


 こうやって考えると、人間の手は、ドラゴンと違ってすごく器用にできているものだ。



 そんな2人を見ていたけど、

「カンチョー」

 ミカちゃんはあろうことにも、ミノ吉兜の角の先で、次女のフレイアのお尻を突いていた。


 相変わらず精神年齢が幼児だ。

 男の子なら子供の頃に一度はやる遊びだけど、それをやるか。

 中身が27歳のおっさんなのに、精神年齢が低すぎる。


「イヤーン。ミカちゃんの馬鹿」

「ヘボシイッ。やったぜご褒美だー」


 その後ミカちゃんがフレイアに殴られていた。

 見た目は幼女同士とはいえ、ドラゴニュートなので攻撃力は滅茶苦茶高い。


 ……でも、ご褒美らしい。



 僕は何も見なかった。

 ……そう言うことにしておこう。




 スッと目をそらして、僕は兄弟たちが遊び回っている大部屋を後にして、隣にある倉庫兼作業部屋へ移動した。


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