表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/281

18 ライト・ブレス(笑々)

 毎日の生活に、瞑想をしながらの魔法トレーニングを組み込むようになって数日。


 相変わらずミカちゃんは、黙って瞑想できる性格をしていなかった。

 床の上で足を組んで座るんだけど、ミカちゃんの足は思い切り揺れている。


 貧乏ゆすりだ。



 目を閉じているのに、足だけブンブン動いていて、そのせいで風まで出てくる始末。

 人間よりも身体能力の高いドラゴニュートだから、無駄に身体能力が生かされている。


「ガーーーーッ!」

 で、静かにしているのに耐えられなくなって、ミカちゃんは目を見開いて立ち上がった。


 両手を握り締めて空へ向け、自分の体の3倍ほどの高さまで飛び上がる。

 足を組んでた状態から、いきなりその高さまで飛び上がれるから、ドラゴニュートの身体能力は本当に高い。

 あるいはミカちゃんだから、座禅状態からこんなおかしなジャンプをできるのかもしれない。


 ミカちゃんに常識を求めてはいけない。

 きっと、ギャグキャラなんだ。


 なんて思いながら、ミカちゃんを見てた僕。


 ジャンプの後スタっとミカちゃんが地面に着地した瞬間、なんとその目から光が飛び出した。



「?」

 ミカちゃんの目から、光が飛び出している。

 突然の出来事に、さすがのミカちゃんも困惑する。


「フ、フハハ。レギュレギュどうだ、ついに魔法を使えるようになったぞ!」

 やがて1人で納得し、ミカちゃんは目から光線を出しながら、偉そうな態度をとった。

 真っ平らなない胸を突き出して、腰に両手を当ててふんぞり返える。



 でもね、

「ミカちゃん、それは魔法じゃなくて光のブレス(ライト・ブレス)だよ。どうして、君はブレスを口でなく、目から出せるようになったんだい?」


 そう、ミカちゃんには残念な事だろうけど、目から出ている光は、ライト・ブレスの光なのだ。

 ブレスと魔法は、どちらも魔力(マナ)が関係しているが、それでもブレスと魔法は全く別の物だ。


 しかし、額の次は目からライト・ブレスを出せるようになるとか、どうしてこうなる?


「なん、だと……」

「ミカちゃんって、本当に斜め上の事をやらかすね」


 ミカちゃんは地面に膝を付いて、ガクリと項垂れた。




 まあ、目から光を出せるようになったので、真っ暗な夜道に困ることはなくなっただろう。

 相変わらず懐中電灯としては優秀だ。


 それにしてもミカちゃんは、宴会芸のギャグネタを増やすつもりかな?

 フフフ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ