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異世界転生したら七つ子の竜人(ドラゴニュート)兄弟だった  作者: エディ
第3章 第2拠点と不死者(アンデット)
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169 転移部屋

 暗黒神殿と(勝手に)名付けかけられてた第2拠点で、ドナンたちにあらかた指示を出し終えたので、その後は第2拠点に自宅へ戻るための積層型転移魔法陣(ワープゲート)を描いて自宅へ戻った。



「ウゲー、疲れる」

 転移したら第2拠点の片付いていた床から、片づけられない女デネブによって、散々に散らかされた研究部屋へ戻ってくる。

 ただ転移魔法にかかる魔力消費量が大きくて、本日2回目の転移魔法で僕の魔力はカツカツだ。


「もう疲れた。僕は今日はここで寝るから」

 そう言って床にダイブして、一緒に転移してきたミカちゃんとユウに手を振る。



「転移魔法って便利だけど、燃費が悪いんですね」

「チートじゃ、チートじゃー!」

 なんか2人とも、それぞれ言いたいことを言っていた。


 でもさ、僕は疲れたよ。

 3日3晩徹夜した時よりも体がだるいかもしれない。



「……よし、今の弱り切ったレギュレギュならば、確実に勝てる」

「ミカちゃん、今は疲れてるから、もしここで襲いかかってきたら、手加減間違えるかもしれないよ。それでもいいのかな?」

「……ユウ、これから剣の稽古をつけてやるぜー」

 床の上から起き上がるのも面倒臭かったけれど、脅したらミカちゃんはユウを引っ張りながら部屋の外へ出ていった。


 ああ、静かになった。

 今日はゆっくり休ませてもらおう。




 そして翌日。

 ――トーン、カーン、コーン。


 場所は研究部屋近くの崖でのこと。

 本日は自宅拡張の為に、兄弟全員ツルハシをもって自宅拡張工事だ。


 なお、今回新たに作るのは転移魔法陣を専用で設置する転移(ワープ)部屋だ。

 前回、転移魔法陣を研究部屋で試したけれど、あの部屋は今後もいろいろな研究をしていくつもりなので、あそこに転移魔法陣を置いたままでは非常に不便だ。

 てなわけで、新たに部屋を拡張することにした。



 ――トーン、カーン。


 僕とユウ、レオンがトンカチ片手に岩を削り出していき、出てきた岩をリズとフレイアが崖下に向けて投げ捨てる。


「ヌフフ、フレイアが岩を持ち上げて、腕と胸に挟んでいる光景が何ともたまらん。俺も、あの岩になって、フレイアたんの胸に挟まりたいぜー」

 そしてミカちゃんは、相変わらず重病だ。


「ミカちゃん、そんなに岩になりたいなら、ここから真下に突き落としてあげるね」

 ――ドンッ

「えっ、ひやああああーっ!」

 てなわけで僕は崖下へ向けて、ミカちゃんを突き飛ばしてあげた。

 何やら盛大に悲鳴を上げているけれど、大丈夫だ問題ない。


「うおおおっ、死ぬかと思った。背中に羽がなかったら、今頃地面に落ちて死んでたぞレギュレギュ!」

「空を飛べるから問題なかったでしょう」

 高所からの落下は人間なら大惨事だけど、ドラゴニュートは空を飛べるので何も問題がない。


「兄さん、冗談で突き飛ばすのはどうかと思いますけど」

「安心しろ、これくらいでいちいちミカちゃんを殴ったりはしないから」

「いや、そういう意味じゃなくてですね」

 日頃からユウが僕の事を暴力主義だのなんだのと言うので、今回は拳を使わないでおいたのに、どうしてそこで言葉に詰まるかな?

 ま、いいけど。


『今日も平和だねー』

 そしてそんな中、ドラゴニュート形態のドラドは、土魔法の採掘(ディグ)を使いながら、岩場を掘り進めていってる。


 ドラドは変身(メタモルフォーゼ)を維持した状態でのドラゴニュート形態にすっかり慣れてしまい、この姿のまま魔法まで使いこなせるようになっていた。

 というか、ドラドがあまりにもドラゴニュート形態でいるのが普通になって、本来の姿である、ドラゴンの方をここ最近見かけてない気がする。


 ……すっかり、ドラゴニュート状態に慣れてしまったドラドだった。


 このままドラゴニュート形態でいすぎて、自分の元の姿がドラゴンだったことを忘れなきゃいいけど。



 とまあ、そんなことがありつつ、我が家に新たに転移(ワープ)部屋が設置されるのだった。


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