表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/30

『粉焼き』

鍋がうまい季節に 何故たこ焼きなの?

「うちじゃ冬になると これが夕食になる」

彼女がつつき回しながらそう言った


僕は君の食生活をあまりよく知らないけど

それでも 一応食えるなら それを食べるよ

本音は鍋だけど とりあえず何でもいいんだ


早速つまようじでつつき食べてみたら

おや?いつもより何か足りない

コリっとしないから タコの切り身が無いようだ



粉焼き

ねえ? タコ入れなければ

そう呼ぶしかない食べ物


うまいけど

Ah 粉を丸く焼いて ソースかけただけ




僕は君の料理にケチつけたくない

そんな 粉焼きを全部食べてあげよう


「イヤなら 無理に食べなくていいから」


彼女は泣いた


嘘泣きだった



タコをなんでいれないのか訊かないの?

と、3個同時に 口に運ぶ君


そんなことより、食べ過ぎなんだよ



粉焼き ねえ

タコが嫌いならば そう素直に言えばいい

それなら イカやお肉でも 代わりがあるだろう?



粉焼き ねえ

ただ 粉だけだから かなりお腹が膨れる

それでも

Ah 君はおいしそうに 口いっぱいほおばる



粉焼き ねえ

タコが入ってない 粉だけ焼いたものが

二人の食卓に並んでる それが悲しいよ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ