襲撃
目に映るのは真っ白な天井。
自室の天井だ。
「……いつの間に寝てたのか………」
青年はさっきのことは何も覚えていないようだ。
「なんかぐっすり寝れたのかな……疲れが取れたみたいだ☆」
そんなこと、あるはずがない。
「まぁ、とりあえず周りに同じ境遇の人がいないか散策しに行くか…」
青年はそう言うと剣を背中に装備し……
「…剣……だけじゃん…………」
青年は物寂しさを堪えつつ玄関に向かって歩き出す。
すると……
ドッカーンっ!!!(ガッシャーン)
爆発音と窓の割れる音が同時にする。
ということは………
「直接狙われてるっ!!!」
青年は本能的に逃げ出す。
勢いよく扉を開け……
「ガスの元栓……」
どうでもいい。
「んなこと言ったって………しんp」
青年は颯爽とアパートの階段を駆け降りる。
「無理矢理進めたなっ!?シナリオには抗うなと!?」
はい、そうです。
そんなことをしているうちに青年の身体は宙に浮いていた。
そして、落下。
「ぐはっ……」
平凡な身体能力を持つ青年は当然上手く着地できるはずもなく背中から着地。
新たな爆発の衝撃により吹き飛ばされたようだ。
「見事な着地だなぁ…ヒッヒヒ……さすがは人間………」
さっきの爆発の原因はこのモヒカン男らしい。
「…なんだと………くっ……」
打った所が痛むのか、腰を抑えながら痛みで顔を歪ませる青年。
モヒカン男はその顔を見ると高らかに笑った。
「いいねぇ、その表情……もうちょっと見たいが…英雄候補は殺せっていう命令だからなぁ………散ってもらおうかねぇ……ヒヒヒヒッ」
モヒカン男はそう言うなり手の平の上に小さな火の玉を出現させた。
よく見るとこのモヒカン男、耳が尖っている。
それに肌も少し黒い。
日に焼けている黒さじゃなく灰色の肌なのだ。
青年は相手が人間じゃないことがわかると背中の剣を引き抜く。
「おぉー?やる気なのか…?そんなただの剣で……………ナメてんじゃねぇーーぞっ!!!」
モヒカン男はそう怒鳴ると火の玉を投げる。
反射的に剣を構える青年。
しかし……
(俺…剣使えないじゃんっ!!)
迫りくる火の玉。
何もできない青年。
すると……
ドッカーンっ!!
さっきの火の玉が炸裂したらしい。
しかし、それは青年の後ろだ。
「な、なんだと……人間が………何故魔法を弾ける……」
そう、青年は魔法を剣で弾いて避けたのだ。
(な、何故って……剣が勝手に………)
青年は今起きた出来事を頭の中で整理する。
迫りくる火の玉。
避けることも出来ずにただ剣を構える青年。
次の瞬間、腕が動き出す。
剣は見事に火の玉を弾き、火の玉は後方に披弾。爆発。
(……なんで剣動いたのーーーっ!?)
「チッ…ナメた真似しやがって…………」
モヒカン男はそう言うと今度は両手に火の玉を出現させる。
「………死ね…」
まず右手の火の玉を投げる。
一秒間を開けて左手のを投げる。
(これは……タヒったな…)
突然青年は走り出す。
(こ、今度は足がっ!?)
走りながら火の玉を弾く。
そして、もう一つも。
そのまま青年は前進し、剣を振りぬく。
「うぐっ………」
飛び散る鮮血。
青年は剣を振ったあとに瞬時に飛びのいたため血を浴びていなかった。
「な、なぜ…だ…………な…ぜ……に、人間に………ぐふっ……」
モヒカン男は血を吐くと膝をつき、前に倒れる。
「死んだ……のか…?」
青年はそう呟くと座り込んでしまった。
急に脱力した様子だ。
「初めてにしては中々やるじゃない、褒めてあげるわ…坊や……」
気づいたら目の前の電柱の上に人が立っていた。
描くの遅すぎる……
アドバイスなどがあれば是非ともメッセージいれといてほしいです