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混沌の血筋
青年は気付いたら真っ暗な場所にいた。
しかし、不思議と自分の身体は何かに照らされてるわけでもないのに普通に見える。
「ってことは黒い部屋………?ってそんなことはどうでもいいっ……」
青年はがむしゃらに叫ぶ。
《……どうでもいいのかぁ?》
脳内に直接響いてくるような低い声。
比較的警戒心の弱い青年でさえも反応せざるをえない
「だ、誰だっ!?」
《分からなくてよい……そんなことより…おぬし………何故、おぬしの中には混沌の血が流れておるのじゃ…》
「…混沌……?」
《そうか……何も知らないのか……………それは良いことだ……そのまま今のことは忘れて私の手駒になるのじゃ…………ふふ…はっは…はっはっははは……》
突然大きな手で頭を掴まれると、青年の意識はまるで眠りにおちるように消えていった。