幼馴染が告白されて大泣きしてます
オレには、日奈という幼馴染がいる。
お互い高校生になり、別々の高校に通っているのだが、基本日奈は、オレの部屋にきてくつろいでいる。
かわいいモコモコの部屋着をきて、オレの部屋に居座る。
そもそも、日奈はオレの部屋に来てわざわざ、この部屋でお着替えしてくつろぐのだ。
そしていつもいうんだ。
「さあ、生着替えが始まるからこっちみないでね♡」
ってさ。
みないけど…
なんか…毎回少し恥ずかしいのは、オレが思春期だから?
…
そんな日奈は、めっちゃかわいい。
しかし、その可愛らしさを無自覚で生きる残念な生き物なのだ。
大口あけて、お菓子爆食いするし…あぐらとかもかくし…
いや、まぁでも…むしろ自分の可愛らしさを知ってしまったら、どうなってしまうのかわからない。
かわいいが暴走しては、ならない。
このまま、オレだけのかわいいでいてもらいたい。
とにかく、座っているだけでもキュルルンで、かわいい。
とくに、眠そうにしている顔とかは、めっちゃかわいい。
こっそり写真を撮りたいけど、絶対怒られるからそれはできない。
しかし‼︎しかしです‼︎
かわいいのですよ。
これは…まさか実は自覚しているのでは?ってくらい、とにかくかわいいなぁ。
で…
オレは気づいてしまった。
こいつ…
やっぱり…かわいいと。
もうさ、同じ学校のやつらも日奈をかわいいって気づいてるんじゃね⁇
ゲームでバトル対戦しながら、質問してみた。
「なぁ、日奈」
「なんじゃ?」
「日奈ってさ、学校でモテるだろ」
「んなわけ」
ホッ
んなわけなかった。
なんて安心していた一週間後…
日奈は、がっつり告白されて帰宅した。
「びっくりしたわ‼︎」
と、目を見開く日奈。
オレもびっくりだ。
…
しかし…
「いや、日奈は普通にかわいいよ」
思わず本音が出た瞬間だった。
唐突にオレは…なにを言っているんだ…
「えっ⁉︎か、かわいいっつた?今、かわいいって言ったよね⁉︎」
「うん、言ったけど…それがどうした」
「はじめてじゃない?藤也がそんなこと言うの」
…
「あー…たしかにな。でも、実はずっとかわいいって思ってたよ」
…
てかさ、オレは何を言ってんだよ…
「藤也もかっこいいよ」
…
かわいいのお礼に、かっこいいという言葉を頂戴した。
…
これは、いったい…
なんのお時間なんよ?
…
「で?」
「ん?」
「かわいいだけ?」
「……え?」
「あーあー、彼氏欲しいなぁ」
「…てことは、告白オーケーしなかったんだ?」
「うん。だって、好きな人いるもん」
⁈
「あー、オレか」
「んなわけ…」
…
フラれた。
告白しないでも、あっさりフラれる方法が簡単にあったなんて…
「で…?だれなの?好きなやつってのは」
「それは…だれなの?藤也は、そもそも好きな人だれ?」
…
オレは、先ほど…てか、今…秒でフラれたって言ったら…バレるよな。
なんなら、ヌルッとフラれたのに…二度目のフラれ突入ってならん?
そんなに一度に何回も、ダメージくらいたくないですよね…。
「オレはさ…いたけどいない」
「なにそれ、なぞなぞ的な?」
「ちげーよ。フラれたんだ」
ポタポタ ポタポタ
⁈
日奈が泣き出した。
大粒の涙をポタポタ目から…
こぼれるわこぼれるわ…
「えっ⁉︎日奈…⁈どうしたんだよ⁉︎」
「フラれた…っておっしゃいました?フフフ…フラれたって?クスクス、なんてこと…」
?
「いや、どうした⁉︎泣いたり笑ったり…日奈の情緒は、どうなってんだよ⁉︎」
「不安定です」
「でしょうねぇ…。」
「わかります。フラれたお気持ち…お察しします。」
「あー、ありがとう…」
「てか、なんで?そもそもなんでフラれたの?どういうこと⁈藤也だよ?だって、藤也をフルとかさ、どんな女だよ⁉︎なに考えていやがんだよ⁉︎いつ告白したの?いつ?わたしが知らない間に、いつ愛を育もうとしていたの?藤也は、いつ告白して、いつどのようにフラれたのですかっ‼︎詳しく教えてほしい。じゃないと、寝れない。昼も朝も寝れない‼︎」
「なんか、楽しんでない?てか、夜寝れるんじゃん…」
「夜は、そりゃ寝ようよ。てか、寝れた⁈フラれて寝れたの⁈大丈夫そう?わたしとゲームしてて、大丈夫?そんな幼馴染といっつもゲームしてたから、フラれたんじゃないの⁉︎わたしのせい?だとしたら…リベンジしてきなよ‼︎幼馴染とは、縁切ったからってさ」
「いや…大丈夫だよ。てか、日奈のせいじゃないし…」
フッたのは、日奈だけど…
てか、そもそも夜寝れるかは…今夜にならないと、フラれたてホヤホヤでわかんねーな。
「なんで⁉︎なんでなの⁉︎」
まだまだ泣く日奈。
「いや、こっちがなんでだよ?泣きすぎじゃね?」
「だって…フラれた気持ちが、よくわかるから…」
「あ、告白されてフッたばっかりだから?」
「あー、でも…それは、ノリが軽かったから、そこまでじゃないかな。」
「そうなの?」
「うん、休み時間に数名にオレと付き合わない?って言われてさ…ひとりきたらどんどん名乗り上げてきたみたいなね」
…
おいおい…
大人気すぎるだろ。
「めっちゃモテるやん…」
「でもね、大好きな人からは…好きが聞こえてこなかったの」
「あー……」
「わたし…今夜眠れないかもしれない」
「うん…オレも。」
…
「なんでこんなことになっちゃったんだろう…。」
「そう…だね。」
「好き…だったのに…なぁ。ずっと前から。わたしの勘違いだったのかな。部屋着間違えたかな」
?
「部屋着…?」
「あっ、ううん…。なんでもない」
「かわいいよ。部屋着…」
「うん。ありがと…」
グズっ、ズビッ、グスッ
「ねぇ、藤也…今夜さ…寝れなかったら…」
「寝れなかったら?」
「明日、土曜日だし…昼寝しようかな」
「あ、そうね。そうしてください。」
「うん、そうする。ここで…寝る。」
「えっ?ここで⁉︎」
「そう。ずっとずっとずっとここで寝てやるんだから‼︎藤也に彼女できてもずっとここにいるんだから‼︎藤也が結婚しても、ずっとここにいるんだからね‼︎」
「なに?座敷わらしにでもなるの?」
「それでもいい。ずっと一緒にいたい」
…
「なんか…告白みたいじゃん。オレのこと好きみたいじゃん」
…
「んなわけないよ‼︎」
やっぱり、んなわけなかった。
「だよなぁ。」
…
「もう、寝る‼︎今夜寝れないの確定だし‼︎もう、寝てやる‼︎」
「でもさ、今日告白してこなかっただけで、日奈のこと好きかもじゃん。まだフラれたわけじゃなくね?」
…
「ううん。そいつ…好きな人いるって言ってた」
…
「あ…そ、そう…か。なんか、ごめん。」
…
「ううん、いいの。いいのですよ。だって…わたしの魅力度ランキングが上位を占めなかっただけなんですから。」
「日奈は、かわいいけどなぁ。そいつ、バカだな。こんなかわいい日奈をさ…」
「ほんと、バカだよねー。藤也って」
…
なぜかディスられるオレ。
「あ、オレ?」
「うん」
…
「オレだったら、日奈をフッタりしないけどな。」
「それは…意味不明だね」
「なんで?」
「だって、もう…もうさ、さっきフッタじゃん‼︎」
「え?どういうこと?」
「藤也、好きな人いるんでしょ?わたしの知らないだれかと愛を育もうとしてたんでしょ?」
…?
「ん?え?え…⁉︎どういうこと?だって、日奈…オレのこと好きじゃないんだろ?」
「シーン」
…
「口頭でシーンっていうやつはじめてかも」
「あー、そうですか。シーン…」
あ、オレは…わかってしまった。
あー‼︎そういうことね‼︎
「日奈‼︎オレ、いま気づいた。好きだよ‼︎オレは、日奈が大好きです‼︎これを待っていたんだよな?オレがずっと鈍感バカだったです。ごめん、泣かせるまで気づかなくてほんとごめんなさい。好きです。日奈が大好きです。フラれたってさっきいったのは、日奈に他に好きな人いるんだって思ってて…だから、フラれたって言ったんです。オレは、日奈がずっと好きでした‼︎」
「うん、うん、うん‼︎ずっと…ずっと待ってたよ‼︎藤也からの好きを。わたしからヌルッと告白じゃないやつ、ずっと待って…た」
日奈がまた泣いた。
うとすぎて、残念だったバカな生き物は…オレでした。
「日奈、大好きだ‼︎」
「わたしも藤也が大好き‼︎」
オレたちは、しっかり抱きしめあった。
これで、今日は安心して寝れる…はずだった。
しかし、幼馴染がいきなり両思いになって恋人になったのだから、脳が覚醒してしまって、お互い眠れなかった。
でも、大丈夫。
仲良く手を繋いで、お昼寝いたしましたから♡
おしまい♡




