異能測定ノ儀式 中編
恵比寿さんと別れた後俺と父さまは奥に向かっていた、もちろん歩きで。この富士山10個分の土地の中にある目的地歩きで向かっていた。……一つ言いたい我まだ4歳ぞ
当たり前の如くバテて気を失った俺は気がつくと目的地付近に居た。何を言っているか全くわからないだろう、俺もだ
「あの父さま?」
「ん?起きたか……どうした?」
「何でここまで進んでいるのですか?」
「俺が背負って走ったからだ」
「はぁ、そうですか」
これはあれだ、異能だ。俺のこれまで生きてきた世界と同じだと考えよう、じゃないと脳が死ぬ。理解が出来ないことは気にするな、気にしたら負けだ。
「そろそろ着くな……昏斗、着いたら子供が集まる広場があるからそこで休んでろ。時間になったら恵比寿がそこに行くから恵比寿の案内に従うんだぞ」
「はい」
子供の集まりってほんわかするような所なのかな?
「私の家が一番よ‼︎」
「俺の家こそが一番だ‼︎」
なーんでレスバしてんだよこいつら、友達出来るかもってワクワクしながら扉を開けたら苛烈なレスバ中とか悲しいしこいつらぶっ飛んでるな。てか入口近くでレスバをすんな入りづらいだろ、俺は友達作りたいんだよ。まぁいいや無視して中に入い
「ん?誰だお前?」
「そうね、この私を無視するなんて何様かしら」
絡まれました、クソが‼︎俺が何したって言うんだよ‼︎無視したな……それはレスバ中だったからしょうがないよね、はぁー超気が重いわ
「僕は白鷹昏斗です」
「白鷹家のやつか、俺様は火暮 青砥だ‼︎青砥様と呼べ‼︎」
「私は雷蝶 風花ですわ、風花様とお呼びなさい」
ウゼェー超ウゼェー、親の威光に頼った雑魚が。まだうまく動かせないがこの身体でも殺せると分かるくらい弱いくせにイキリやがって
「無視すんなよ‼︎」
「そうよ反応しなさい‼︎」
「“黙れ”」
「「ングゥ」」
やべ、ちょっと権能使ちまった。まぁたかが下級神程度の権能だし許されるだろ。……許されるよね?
「心配になってきたな……おい、“喋っていいぞ”」
「……今の異能なの?」
「異能なのかは知らん、というか異能についても俺はさっき知ったばっかだ。“気にするな”」
これでよしアフターケアはバッチリだな、むかついたとは言えちよっとやらかしちまったな。
「おい‼︎」
「何だ?火暮青砥、何かようか?」
「俺を、舐めるんじゃねぇ‼︎」
そう言うと日暮は赤く染まった宝石を取り出した。
「なんだあれ?」
「『封石』よ‼︎なんであんな危険なもの持っているの⁉︎」
封石か、封じるくらいだし余程強い奴が入ってるんだな
「出でよ、火蛇‼︎」
そう火暮が叫ぶと石が割れ炎を纏った蛇が現れた。この蛇の強さ感覚的に言うなら火暮の20倍くらいだ、まぁ権能を使えば正直俺の敵ではない色々心配なので権能を使わないが
「死ぬ気なの⁉︎封石の魔物は召喚者の言うことを聞かないのよ‼︎今すぐ封じなおしなさいよ‼︎」
「うるさい‼︎俺様は最強なんだ‼︎」
うーん、どうしようかな。権能使えないとなると今の身体じゃそこまで戦えないし、かと言って放置してるとやばそうだしな。
そう考えていると扉が開き1人の人が入ってきた。
「何か妙な気配がすると思ったら火蛇とは……青砥様、これは少々お遊びが過ぎますね」
入ってきた恵比寿さんはそう呟きながら俺たちに近づいてきた
「火蛇は危険ですわよ‼︎」
「雷蝶風花、安心しろ恵比寿さんはあの蛇より強い」
恵比寿さんを見た途端蛇が警戒態勢になったし少なくとも蛇が危険と思うくらいには強いのだろう。そう考えていたら
――蛇がバラバラになった。見ていたつもりだったのだが恵比寿さんの動きを捉えきれなかった、自分の予想より遥かに強くて俺も驚いているが
この作品を読んでいただきありがとうございます。コメントや評価などして頂けると励みになります