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プロローグ
終わりはいつも突然だ。
幼い頃、両親からいきなり引っ越しを言われ、友人と離れ離れになったのも…
可愛がっていた文鳥が死んだのも…
父親の会社が突然倒産して一文無しになったのも…
そして、最愛の彼女が死んでしまうのも…
思えば、その兆しは今までにもあった。頻繁に鼻血を出したり、貧血が続いたり、ふらついたり、力が入らず食器を落としたり。彼女の変化が目立つようになってようやく気付いたのだ。
そうした体の不調を訴えた彼女を連れて病院へ行った。
終わりはいつも突然だ。