表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】コミカライズ重版!〜悪役令嬢はもう全部が嫌になったので、記憶喪失のふりをすることにした~周りの皆が突然王子をディスリはじめました~  作者: かのん
加筆編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

78/79

1巻発売記念短編


「あの……これ、本当に喜んでくれるかしら?」


 侍女達は全力で私に向かってうなずく。


「とても可愛らしいです!」


「きっと喜びになりますわ!」


「素敵です!」


 今日は、久しぶりに二人で街へとお忍びで出かけるということもあって、朝から侍女達が気合を入れて用意してくれたのだけれど、町娘風の衣装はどうにも軽装な気がして不安だ。


「大丈夫かしら……」


 不安がる私を皆が笑顔で送り出す。


 階段を降りていくと、すでにしたにシックス様が待っていた。


 本当に大丈夫だろうかと思っていると、こちらに気付いたシックス様が視線を向けそして固まった。


「お待たせいたしました」


 大丈夫だろうか? やはりおかしいだろうか?


 そう思っていると、シックス様は私のことを引き寄せると抱きしめる。


「可愛い。はぁ……セシリア。とても可愛らしいよ」


 結婚をしてからシックス様は以前よりも甘くなり、私のことをすぐに引き寄せる。


「あ、あの……皆が見てます」


「いいから。こっちをむいて」


「もう……」


 人目もはばからず、甘い瞳をこちらに向けてくる。


「きょ、今日は、街へ行くのでしょう?」


「もちろん。さぁ、行きましょうか」


 そういうと、シックス様は私を抱き上げて歩き始める。


「あ、歩けます!」


「ふふふ。可愛いセシリアを独り占めしたいんです」


「もう」


 結婚してから本当にシックス様は私に甘い。


 街でのデートはさすがに下ろしてもらい、二人での時間を楽しんだ。


 手を繋いで普通の恋人同士、いや夫婦のように歩くというのがどうしてもまだ私は恥ずかしい。


「ふふふ。すぐ恥ずかしがる姿が、可愛くて可愛くて」


「だ、だって……慣れないんです」


「少しずつ慣れてくださいね。愛しいセシリア」


「も、もう!」


 手を恋人繋ぎするのでさえ私はまだまだ恥ずかしい。でも、嫌なわけではない。


 二人きりの時間は、甘くていつもくらくらするけれど、幸せには違いないから。


 自分がこんなにも幸せになれるだなんて思ってもみなかったから。


「……シックス様」


 いつもいつも私ばかりが恥ずかしがらされるのが少しずるい気がして、私は名前を呼ぶと、シックス様の腕を引っ張った。


「ん? どうしました?」


 私の方を見たシックス様の頬に、私は背伸びをして口づけをする。


「私だって、シックス様にドキドキさせられっぱなしじゃないんですよ!」


 シックス様が驚いた顔を浮かべ、次の瞬間顔を赤く染め上げた。


「え?」


「あぁもう! あまり可愛いことをしないでください」


「ひゃっ」


 シックス様に私は腕を引かれ引き寄せられるとそのまま口づけをされる。


 驚いて、私が固まっているとシックス様が笑った。


「帰ったら覚悟していてくださいね」


「ひゃ……」


 心臓が痛い。


 お城に帰ったら……そう思うだけで、顔が熱くて仕方ない。




 そんなセシリアとシックスを見守っているのは、騎士達や侍女ばかりではない。

(今日も仲良しですね)

(オシドリ夫婦ですね)

(我が国は安泰だなぁ)

(いちゃいちゃしてんなぁ!!!!!)

 街の人々は、二人のデート姿を生暖かい目で、優しく見守っていることを、二人は知らない。

二人のいちゃいちゃ切り取りでした(´∀`*)ウフフ

本日、ゆずまんじゅう先生による漫画第一巻が発売となります!

皆様どうかよろしくお願いいたします(●´ω`●)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
コミカライズこちらから 一話無料で読めます!

img_f13f059679b249de89cae1c4b84edf7a2060
書籍特集ページはこちらから
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ