二十八話 ヒューバートとエヴォナ
エヴォナの実家は取り潰しとなり、ヒューバートとエヴォナの身柄は、静かに北の辺境の土地へと移された。
王族同士のいざこざはかなりの醜聞であるため、内々に処理した方がいいという国王の判断の元、迅速にそれらは決められたのである。
セシリアが北の辺境の地に二人が移送されたという知らせを聞いたのは、彼らが出発したのちのことであった。
「北の辺境の地ですか?」
自分の聞き間違いかと、セシリアがそう尋ねると、シックスはうなずいた。
寛容な処置であると、考えるべきか、それとも処刑よりもむごい処置であるととらえるべきか。
北の辺境の地と言えば、冬であろうが夏であろうが全てが凍り付くといわれる土地であり、大きな町などは存在しない。
あるのは、罪人が集められた施設だけであり、そこで彼らは罪を死をもって悔い改めるまで一生働き続けなければならない場所である。
貴族である二人が耐えられるような環境ではない。
欲を出さずにいれば、こんなことにはならなかったであろう。王座という欲にかられ、王妃という立場に憧れ、自らの手を汚した結果が子の末路である。
自業自得、因果応報。
それからヒューバートとエヴォナの悪行は、子どもたちに昔話として語り継がれていく。
「悪いことをしたら氷の大地へと連れていかれるよ!」
「欲にかられて他人を顧みないと、悪女のように全てを失うよ」
暗黙の了解で誰かとは言わないが、王国では子どもが真っすぐに育つように、悪い見本の代表として語り継がれていくのであった。
そして、シックスとセシリアの結婚の日取りが決まったのは、それから数か月後のことである。
国中がその知らせに喜び、結婚式の日を、国中が楽しみに待ちわびることとなるのであった。
ラストまであと少しなので、最後に一気に投稿していきます(*´ω`*)





