イベントをくれ
とは言ったものの、そう簡単に見つかるわけがないと思っていたのですが、イベントばかり起こしそうな人物を発見。
何故か髪が濡れており、ジャケットを脱いで手に持っているイタズラ王子君じゃありませんか。
雨も降ってないのに何故君はそんなに濡れているのかな。
「やぁ、君。 こんなところでどうしたんだ?」
よくよく見たら素足にサンダルを履いているな、と思いながら何て答えようか悩む。
イベントを見るために下見に来ました、とか言えないし。
「水泳の授業が始まるので、場所を確認しに」
としか言いようがないですよね。
その他何の用があってこんな何もない所に来るかい。
「君は真面目なんだな。 僕なんかさっきプールの掃除をしていたら珍しいものを追いかけているうちに足を滑らして一足先にプールへダイブしたぜ」
ねぇ、君本当に何してるんですか。
それで髪の毛濡れてるんですか。
というか、それイベント終了してるっていうお知らせですよね。
覗きも何もイベント終了とか何なんだ、畜生。
「はぁ、楽しかった」
楽しめて良かったですね。
私は色々と悲しくて仕方ないですよ、全く。
そうだ、このイタズラ王子にイベントを起こさせてみたいな。
何をさせようか。
「そうだ、君に聞いてみたいことがあってだな」
おっと、まさかイタズラ王子からイベント発生か?
「どうしたらローゼンを怒らせないでイタズラが成功すると思うかい?」
何だいきなり、別に良いけど。
そもそもイタズラなんかしなければ、ローゼンは怒らないのではないのかなと言いたい。
「いつもイタズラすると怒られてばかりで、こう、本当は笑わせてあげたいとか思ったりもするんだが上手く行かなくてな」
「そうですね…イタズラをしないで1日接することがイタズラっていうのはいかがですか?」
そうすれば貴方は見た目は可愛い系だけど、中身はただの紳士になるから、ローゼンが余計に惚れ込むと思うけどね。
イタズラさえなければ、良い奴なのよ、このイタズラ王子。
「それは僕らしさを捨てろということかい?」
「いいえ、いつイタズラをするんだろうとドキドキさせることがイタズラになるだけで、イオン様らしさを消滅させてくれという意味ではないですよ」
「ふむ……」
さぁ、やってみてくれ、イタズラ王子。
そして私をたのしませてくれ。




