表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私は物語から逃げます  作者: レイ
62/120

イタズラ王子

沢山の閲覧、ブックマーク、評価を誠にありがとうございます。

投稿する源になっております。

平日は土日に比べ更新頻度が下がりますが、毎日更新して参りますので、よろしくお願い致します。

(本日の更新はここまでとなります。またこの次のお話は明日更新致します)

翌日、またもやスーザンに起こして貰い朝食を食べルーシス様と一緒に登校しました。

あ、身支度はもちろん自分でやりました。

そうしたら仕事を減らさないでくださいってスーザンに泣かれました。

何故。


あと上履きは何とルーシス様が準備してくれました。

本当にありがとう。

いい人だよ、ルーシス様。

足りないものまで購入してくれたからお金出すって言ったのにいらないって言われるし。

私ができることと言えば、本当に女の子探ししかないんだけど。

昨日は探せなかったから今日こそは探さないと。


それにしても登下校イベントなんてかなり好感度高くないと起こらないのに凄いな。

しかもあの豪邸に住むとかあり得ない。

主人公がやっていないことまでやるって、恐ろしいよね全く。

この先何が起こるか分からなくて不安だわ。

 


またもやルーシス様に教室まで送って貰い、教室に入ると何故か私の席にイタズラ王子が座ってました。



「よ!」



「…おはようございます、何をされているんですか?」



まさかまた変なトラップ仕掛けていたんじゃないでしょうね。

机の上は何もなさそうだけど、まさか机の中か?

もしかしてロッカーか?

椅子は本人が座ってるから何もないだろうけど。



「君、失礼にも程があるぞ、全く」



え、その他何かあんの?

ただ座ってるだけとか、この男に限ってないでしょ。

まさかそれが嫌がらせとか?

いやいや、座るだけなら別に嫌がらせも何もないでしょう。

椅子を温めてくれたぐらいにしか思えないわ。



「それより君、昨日君に面白いことが起きたそうじゃないか」



え、どれのこと言ってんの。

ルーシス様の家に泊まったこと?

一緒に登校したこと?

おそらくリリーにやられたであろう机やロッカー、下駄箱のこと?

家族が夜逃げ紛いのことしたこと?

その後に家が爆発したこと?

それともロワールちゃんたちが私に離れたくないって抱きついてきたこと?

さぁ、どれ?!

色々ありすぎて分からないんだけど。



「えっと、何のことを言っているのか…」



「君の周辺で様々な出来事が発生していたとルーシスから聞いてだな。 どれと思って今朝ここに来てみたらリリーとかいう女の子と遭遇してな。 ちょっと八つ当たりさせて貰ったぜ」



そう言ってポケットから出したのはケチャップ。

ご丁寧に賞味期限を大幅に過ぎた奴。

よく見つけたな、それ。



「これを使って死んだ真似をしてみたのさ、この席で」



「え?」



何してんの、人の席で。



「そしたら血相変えて出ていったぜ」



そりゃそうでしょうよ。

他国の国の王子が怪我したように見えたら。

本当の怪我だったら、下手したら自分のせいになりかねないからね。

それ、私からしたら全然笑えないんですけど。

あと何に対しての八つ当たりですか、それ。



「はぁ、スッキリした。 前から裏でこそこそと動き回る彼女の動きが好きじゃなかったからな」



あぁ、それが君にとっての八つ当たりだったわけね。

君の考えることはワケわからん。



「君も何かあったら僕に言ってくれよ。 君と僕の仲じゃないか」



いや、どんな仲よ。

良くて友達、悪くて知人レベルでしょ。

それ以上でも以下でもないわ。



「そうですね…今度何かありましたら、お伝えしますね」



「是非ともそうしてくれ、寂しいじゃないか」



おっと、むくれてる。

可愛いところあるね、イタズラ王子。

こういう所が人気の高い所なのかな。

ただのイタズラっ子に見えて実は情に厚い男だもんね、この子。



「すみません」



「君、笑ってるだろ?」



可愛いなぁ、イタズラ王子。

君にもローゼンと幸せになってほしいものだよ。

ローゼンいい子だからね、あまりいじめないでよね。



「おっと、そろそろ教室に戻るか。 アクセスも探すだろうし」



そうだ、護衛の筈の彼が居ないわ。

またあの彼女に捕まってるのかな。

何だか可哀想だよね…

本人が良ければ良いんだけどさ。



「じゃあな、君! 何かあれば言ってくれよ!」



ハイハイ、君の求めていることがもう起こらないことを祈ってるよ、私は。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ