表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私は物語から逃げます  作者: レイ
39/120

主人公が狙っているのは

その後、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日、土曜日、日曜日。

いや、それでも足りない可能性があるわ。

そう思い更に1週間、私、大人しく主人公を探して様子を見ておりました。



結果をお伝えいたします。



確実にマージュ狙いです。

それ以外眼中にない程に。

彼を攻略する際に必要なのは、他に一切構うことなく街に通い続けることなんですけど、主人公、毎日放課後になると街にしか行ってませんでした。

他のルートを考えるなら1度くらいって思う人絶対にいると思うんだけど、この主人公、1度も他のところに行きませんでした。



ルーシス様、何と可哀想な。



誰か彼を幸せにできる女性は何処かにいませんか?

主人公のように心優しく、守ってあげたくなるような女性は!



これはもう残りの1週間の間で女性探しの旅に出た方が良さそうね。



女性…女性か……初日に見たあの女性………あ。



すみませんでした、ルーシス様。

浮気と勘違いしました。

土下座させてください、申し訳ありませんでした。

あれはもう完全に私の勘違いです。



あの方はアクセスの婚約者でしたね。

きっと、他の国の王女様だったから案内をしてただけだっのよね。


失礼いたしました。



心のなかで謝罪を繰り返しながら私は、校内で彼に合う女性を探すことにしました。

同級生から上級生まで。

結構いい線行きそうな方々は居ましたが、残念。

お相手が皆さんいるようで。

何て事だ。

転校生とか出現するイベントとかなかったし、続編で新たな主人公とか出てこなかったし。

あぁ、誰か、誰かいませんか。

彼凄い素敵なんです。

私が保証しますから。



「どうかされましたか? シェリーさん」



あまりにも落ち込んでいたからかまたもや天使が私に声をかけてくれました。

あぁ、ロワールちゃんみたいな子がもう一人いたらその子を紹介するんだけど、生憎いないのよね。



「大丈夫です、まだやれます」



「?」



何言ってるか分からないですよね、大丈夫、私も分からなくなってるから。



「そういえば、来週のパーティのドレスは準備されましたか?」



あぁ、そうだった。

もう来週か。

早いな。



「エスコートも頼まないといけませんし、やらなければならないことがたくさんありますね」



そうだ、エスコート!

僅かに好感度アップした人に頼むと受け入れてくれるけど、そんなに高くない人だと受け入れてくれないんだよね。 

エスコートなしだと会場に入れないし、何のイベントも発生せずにポイントが稼げずに終わってしまうんだっけ。

2年生、3年生になるとちゃんと相手から誘ってくれるけど、今はまだそんなに好感度高くないから仕方ないよね。



「ロワールさんは誰かにエスコート頼まれたんですか?」



勿論、ライド君ですよね?

一応聞いては見るけど。



「私ですか? 私はライドさんからお誘いがございまして」



何ですと?!

ライドから誘われただと?!

もうそんなに好感度高いの?!

凄い…流石は天使様。

尊敬いたします。



「素晴らしいです… ドレスはもう選ばれたのですか?」



「いえ、今週の土曜日に選んでくる予定なんです」



是非青色のものを着用してほしい。

青色というか水色に近い青ね。



「もしまだ選ばれていなければ一緒にいきませんか?」



何ですと、ロワールちゃんとドレス選び。

私のはどうでも良いけど、色んなドレスを着たロワールちゃんを見たい。

この目に焼き付けたい。



「行かせてください」



その後にアリアとローゼンも誘って土曜日にドレス選びに行くことが決定いたしました。

これで彼女たちのファッションショーが見れるのと、攻略対象に合わせた色を選択させられるわね。


ついでに皆さん、アリアもローゼンもログとイタズラ王子からエスコートのお誘いがあったんですって。

皆凄い。

やっぱりあの勉強会のおかげかしらね。

あの後集まりはしないけど、それなりのやり取りはしていたそうよ。

勿論、私を覗いて。

ほら、私は放課後になったと同時に主人公探しと女の子探しに励んでいたから。



そういえば、私エスコート頼めるような人いないのだけど、どうしましょう。

休んでも良いかな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ