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私は物語から逃げます  作者: レイ
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待ってなさい!

沢山の閲覧、ブックマーク、そして評価までいただきましてありがとうございます。

恥ずかしながら評価をいただきましたこと、本日気付き喜びのあまり周辺をうろうろしてました。

今後も頑張りますので、引き続きよろしくお願いいたします。

次の日を迎えましたよ、皆さん。

私、一睡も出来ませんでした。

一睡も出来なかった間、とあることに気付いたのです。


この世界のルーシス様は主人公、ミーシャのルーシス様。

私のルーシス様はというと、液晶の向こう側にいるの。

触りたくても触れるのは無機質なものだけ。

声もイヤホンからかゲーム機からのどちらか。

だから昨日出会ったルーシス様は私のルーシス様ではないから知らない女性を連れたりもするの。

そう結論に至りました。

その結果、本日朝の第一声が、



「あぁ…ゲーム機が欲しい、切実に」



であった。

それを聞いたメイドが顔をひきつらせ、朝食と制服を部屋に置き出て行ってしまった。

それ以降、彼女は部屋に着ませんでした。

そんなに可笑しな事言ったかしら、私。

あ、そうそう、昨日見かけなかった両親だけど、あのド派手な姉妹の我が儘に巻き込まれていたみたい。

まあ、一晩で変わってしまった娘から目を背けたいのもあるんでしょうけど。

良いんです、私はこの世界で生き残れれば!


さぁ、今日も頑張っていきましょう!


…と、張り切っていた私もいました。

まさか朝からこんなことになるなんて誰が想像しますか?



「………えぇ、と」



F組にいるであろうローゼンを求めクラスへ行けば、席の上の掃除をしているアリアとそれを手伝うローゼンの姿が。

どうやら朝から何かされたらしい。

これはローゼンとイタズラ王子を出会わせる前にログと繋ぐ方が先だわ。

やる方もよくこんな早朝からやるわね、全く。

まだ2日目よ。



予定ではイタズラ王子と出会わせる予定だったけど、仕方ないわね、ログにこちらから会いに行くしかないわ。

確か今日は放課後に校庭前を通れば、ランニング中のログと出会う筈。

その間にどうにか主犯を誘き寄せることは出来ないかしら。

そうすれば、真面目なログがその場をどうにかしてくれると思うんだけど。



「ねぇ、主犯は誰だか分かる?」



小声で2人に問えば、ローゼンが声を落とし『リリー』と答えた。

リリー?

リリーですって。

やだ、シェリーの取り巻きだった1人じゃないですか。



「昨日、入学式の辺りからこっちをチラチラ見てたのは気付いてたんだけど、まさかこんなことするなんて思ってなくてさ」



ローゼンはそう言いながら片付けを継続しているが、握り締めている雑巾に皺が寄っているのがよく分かる。

悔しいのね、友達思いの良い子。


リリーか、確かシェリーの真横によく立ってたっけ。

どっかの伯爵令嬢だった気がする。

アリアもローゼンも同じような身分なんだから強く出れば良いのだろうけど、後が怖くて強く出れないのね。



「ねぇ、ちょっと私に協力してくれないかしら?」



そんな貴女たちを私がどうにかしてあげようじゃないですか!

やってやるわよ、リリー。

待ってなさい!

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