浮気駄目絶対!
よく乙女ゲームをする人たちって主人公=自分と考える人と主人公≠自分と考えるパターンに分かれると思うの。
ついでに私はルーシス様√は完全に主人公=私。
それ以外の√は主人公≠私なの。
だからね、他の人に恋愛させるのって楽しいと思うのよね…。
って何でこんな現実逃避をしているかというとですね。
あと攻略対象2人残ってます。
アクセスとマージュ。
アクセスには静かに寄り添い合える子が良いと思うの。
私の知っている中でそんな人、主人公しかもういないんだけど。
あと、マージュ、マージュねぇ。
実はマージュって前国王の隠し子なの。
平民の特待生で入学しているけど、本当は歴とした王の血を継いでるんだよね。
それを知っている人がもうほぼ居なくて、平民として育てられた彼には王族とか令嬢とか遠ざけたい存在なの。
だから主人公と付き合うんだけど…これさ、この学園の平民ってマージュと主人公しかいないんだけど、どうしたら良いの。
どうしようもないんだけど、これ。
何だかんだで夜になってるし、教室には私しかいないし。
いつの間に私ボッチになってたのかしら。
そもそも入学式当日にこんな時間まで学校に残ってる子なんて私以外にいるの。
部活推薦で入った子達はまだいるだろうけど、それ以外はいないでしょ、絶対。
今日はこれ以上学校にいても仕方ないから帰るか。
ゲームだとルーシス様と出会って、入学式やってシステム設定があって寝るってだけの話なのに何でこんなに沢山の事が起きたのかしら。
山盛り過ぎるでしょ。
いらないわよ、こんなに。
「あぁ、ちゃんと私の靴入ってる…」
ライド君、本当に感謝いたします。
誰もいないだろうから拝んでおこう、と思ったら階段を降りてくる音が聞こえ、思わず靴を持った状態で隠れてしまう。
隠れる必要とかないんだろうけど、ほら、また攻略対象とかだと嫌じゃない?
「はぁはぁ…」
誰かの息が切れてる音が聞こえるけど、声からして女の子かしら。
「シオン様、お待ちしておりました」
「?!」
思わず声が出そうになるのを必死に止める。
何でこんなに驚いてるかって?
だって今の声…
「すみません、ルーシス様。 お待たせいたしました」
「いいえ、ではこちらへ」
「はい」
やっぱり私がこの声を間違える分けないじゃないですか!
だって私の推しですもん!
大好きな人ですもん!
でも、誰あの女の子?!
あんな子いたっけ?!
主人公という者がいながら、誰連れて歩いてるんですか、ルーシス様!
浮気駄目絶対!
まだ付き合ってないから浮気も何もないけど!




