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私は物語から逃げます  作者: レイ
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良いアイデア

多くの閲覧、ブックマーク誠にありがとうございます。

更新の活力源となっております。

今後も精進して参りますので、よろしくお願いいたします。




※作中に軽い虐め表現がございます。ご注意願います。

ねぇ、皆さん。

寄ってくるなら寄らせないようにすれば良いと思いませんか?

そう、ロワールちゃんとライド君を取り持つように他の攻略対象にも誰か当てれば良いと。

その子に夢中になれば私なんて眼中にない存在、この世界のモブの一部になるわよね。

こんな綺麗な顔したモブなんているのか知らないけど。


良い発想だと思わない?

私は凄く良いと思うの。

というわけで、女の子を探そうと思います。

ねぇ、乙女ゲームで女の子探す悪役令嬢って聞いたことある?

私はないの。

きっと私だけね。

あら、素敵な響きだわ。



とか思いつつ、実はね1人は候補者いるの。

誰かと言うとこのシェリーの最大の被害者ではないとさえ思える子なんだけど、実はこのトイレの中に居たりするの。

私が虐めなくても誰かにやられた後のようね。

扉が濡れてるじゃないの、可哀想に。

これ本物のシェリーだったら水じゃなくて油だったわね。



「ごほん、えぇ… どなたかいらっしゃいますか?」



扉の方へ話しかけると、ビクッという音がした。

いるのは確定ね。



「いらっしゃるなら一度私とお話せませんか?」



私が朝にルーシス様と主人公との出会いのシーンを見たいが為に使った羽織るものやら何やらがここで役立つとは思ってなかったけど、存分に使おうじゃないの。

さぁ、いつでも出てこいとタオルを広げて待ってみても出てこない。



「あの… 出てきてくれると助かるんですが」



この上着とタオルを大量に持っている状況も閉じた扉に話しかけている状況もカオスだから早く出てきて。

誰かに見られたら終わるから、特に私が。



「……どなたですか」



お、扉は開かないけど声は掛けてくれた。



「シェリーよ。 貴女は?」



「………アリアです」



そう、このアリア、令嬢なんだけど凄く気が弱くて標的になりやすいの。

特にシェリーみたいな人に。

作品の中で、シェリーに良いように使われて最終的にはシェリー共々死に追いやられてしまうキャラクターなんだよね。

できれば、この子のことを攻略対象の誰かに守って貰いたいんだけど。



「ねぇ、アリア。 貴女、悪戯っ子と真面目で心優しい青年どっちが好き?」



「え?」



「私的には真面目で心優しい青年の方が良いと思う」



ほのぼのカップルが出来るから。

あ、真面目で心優しい青年ってのはログのことね。

ログって虐めとかそういうの許さない人だししっかり守ってくれるから良いと思うの。

イオンも良いけど、守るっていうより楽しませるって感じが強いからちょっと違うのよね。



「よし、そっちで。 大丈夫、全力でサポートするから任せて」



「あ、あの何の話ですか?」



あ、やっと出てきた眼鏡のツインテール女子。

私は持っていたタオルで彼女を包み、その上から上着を掛けた。



「私が貴女を幸せにしてあげるわ!」



「あの、ですから…」



その時、後ろのドアが開きポニーテールの女の子が走り込んできた。

あら確かこの子はアリアの親友だったわね。

シェリーに脅されてアリアから手を引くように持ちかけたって書いてあったな。



「アリア、こんな所に…って何で濡れて!」



あれ、もしかして私が水掛けたことになるの?

これ。



「あ、あの、これは」



戸惑うアリアにその子の視線が私に向けられる。

デスヨネ、私が掛けたことになりますよね。

完全に無実なんですけどね。

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