女子会が開始されそうです
「『3』番は私です…」
何を言われるんだろう。
変人? 変態? 迷惑な居候人?どれだろう。
そんなことしか思いつかないよ。
「シェリーさんのことを僕がどう思っているかかい? そうだね…」
もういっそのことサラッと『変人の変態で困っている存在』と言ってください。
それなら自分でもそう思っているので、ダメージが少ないです。
「可愛らしい人だと思ってるよ。 優しい子だしね」
え?
まさかの高評価。
「それだけかい?」
「恥ずかしいからそれだけにしとこうかな」
いや、恥ずかしいのは言われている私もですよ、ルーシス様。
恥ずかしくて顔を上げられません。
まさかそんな可愛らしい人だなんて。
シェリーって可愛らしいっていうより美人って感じだけど、ルーシス様からしたら可愛らしいになるのね。
あと、優しいって私のどこが優しいのかしら。
結構やりたい放題やってるから優しさなんて感じられないはずなんだけどね。
いやぁ、恥ずかしいけどありがとうございます。
嬉しいですね、本当に。
結局、その後は食事の時間になりゲームは終了しましたよ。
あぁ良かった。
でもですね、皆さん。
部屋に戻ってから、女子の部屋の空気が最悪なんです。
どうしてくれる、イタズラ王子。
「あ、あの、ロワールさん」
「はい、何でしょうアリアさん」
静まり返っていた部屋で珍しくアリアからロワールちゃんに話しかけましたよ。
これまさか、面白い展開になるのでは。
「あの、こんなこと、いきなり聞くのは、どうかと、思うのですが、お好きな方とか、いらっしゃるんですか?」
やっぱりね。
まさかアリアからそういった話を振ってくるとは思ってなかったけど、これは面白い展開だ。
個人的には女子会が開始されそうだからドキドキだね。
ちょっと部屋の空気が重いのが気になるけど。
「私の好きな人ですか?」
「は、はい」
「そうですね… 好きというより居心地が良いなと思う方はいらっしゃまいますね」
「ど、どたなですか?」
アリアってば凄い興味津々って顔している。
隣にいるローゼンも何も言ってはいないけど、気になっているみたいね。
「ライドさんです。 彼の傍って何故だか落ち着くんですよね」
こんな可愛らしい子にそんな風に思われるなんてライド君ってば幸せ者だね。
ライド君も同じこと思ってそうだけど。
もうこの2人ってば相思相愛って言葉が似合いそう。
「そう、なんです、ね」
2人はロワールちゃんにそういった人がいると知ってホッとしたようね。
そりゃもしかしたら敵になるかもしれない人だったからよね。
でもね、2人とも。
本当はね、主人公が君たちの敵になる所だったんだよ。
私が君たちに彼らと接触させたからこんな風になってるけど。
「もしかして、アリアさんはどなたかお好きな方がいらっしゃるんですか?」
「え?! あ、あの、その」
顔真っ赤だな、アリア。
思わずにやけちゃうわ、私。
やめてローゼン、そんな冷たい視線で私を見ないで。