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私は物語から逃げます  作者: レイ
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雲行きが怪しいです

無事雨が降り出す前に宿へ到着し、部屋に戻りましたが皆疲れて食事した後寝てしまいましたよ。

あぁ、今日も女子会できなかった。

悲しい、非常に悲しい。

でも、疲れて帰ってきてる3人に恋バナしよう、って持ち込めないですよね。

はぁ、明日だ。

明日。

当初の予定では、3日目って肝試しって言ってたけど無くなったから何するんだろう。

そもそもイタズラ王子ってばちゃんと諦めたよね。

今日の帰り道置いて行かれたことをぶつぶつ言ってたけど、それの仕返しにやってやるとか言いそう。



そんなことを思いながら2日目は終了し、3日目を迎えました。

今日は曇り空だね。

今にも雨が降りそう。



「外に出ると雨が降りそうなので、中でできること、ずばりゲームをしようと思う!」



だだっ広い部屋に集まり、何を始めるかと思えばそのセリフですよ皆さん。

イタズラ王子の手元には割りばしが8本あります。

も、もしやそれは!

王様ゲームじゃありませんか?!

よくやったイタズラ王子。

私だけが興奮しているだけで、周りは何をするのか分かってないみたいですね。



「ここに8本の割りばしがある。 そこには赤く塗られたものが1本と1から7と書かれたものがある。赤く塗られたものを引いた者は王様になり数字を書かれた者に命令ができる。 王様は1から7までの数字の中で命令を出したい数字を選び命令内容を伝えるゲームだ。 何か質問はあるかい?」



あ、これを何で今日に持ってきたのか分かったかも。

昨日の仕返しをこれでしようって根端だな、このイタズラ王子。

この人に王様当たってほしくないな。



「ないみたいだから始めるぞ。 はい、ひとり一本取ってくれ」



イタズラ王子に王様が当たりませんように、と念じながら一本取る。

そこには『3』と記載されていた。

王様誰だろうと周りを見てみれば、ログが赤い棒を持ってました。

あぁ、最初はまともに開始できそうだわ。



「お、俺か。 俺が数字を選んで命令すれば良いんだな。 そうだなぁ… 2番が6番に自己紹介してくれ」



今更自己紹介。

こんだけ知り合ってやり取り多いのに。

え、誰が誰に自己紹介するの。



「お、僕か!」



「俺お前のこと知ってるんだけど…」



まさかのイタズラ王子がライド君に自己紹介。

まぁ、君たち同じクラスだしお互いのこと知ってますよね。



「王様の命令だ! やろうじゃないか。 僕の名前はイオン・スレイダ。 スレイダ王の息子だ。趣味はイタズラ、嫌いなことは裏でこそこそと動き回るようなことをする奴。正々堂々と勝負するのは好きだが、そういうのは大っ嫌いだな! クラスはA組で得意な教科は体育! 体を動かすのが好きだからな。 嫌いな教科は物理だ。難しいことはよく分からん」



あぁ、完全にライド君の目が死んでるよ。

知ってる内容を聞かされるのって嫌だよね、分かるよ。

我慢してるの偉いと思う、私。




「それじゃあ、次行こう。 また取ってくれ」



次は、『1』だ。

王子は誰だろう。



「わ、私?!」



アリアが王様か。

何言うんだろう。

変なことは言わなそうだけど。



「え、えっと…『3』番の方、『5』番の頭を撫でて、ください…」



ん?!

可愛らしい命令だな。

さ、誰が誰の頭を撫でるんだ?



「3番は私ですね」



「俺か」



お、ロワールちゃんがログの頭撫でるって頭下げて貰わないと届かないよね、これ。

ていうより、命令したアリアが泣きそうになってるんだけど。

他の女性にログが触れるのが嫌とかそんな感情ですか?

美味しいイベントですね、これ。



「これで届くか?」



「ありがとうございます、届きました。 わぁ、ふわふわしてますね」



「そうなんだよな… この髪の毛寝癖がつきやすくて困るんだよなぁ」



「私も似たような髪質なのでお気持ちわかりますよ」



あぁ、2人は普通に話してますけど、アリアの表情が段々暗くなってますよ、お二人さん。

早く次行きましょう、次。

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