第1話エラフィのカレー
「ねーまだつかないの?」馬車の後方から聞き慣れた声がする
「そんなに暇なら、交代してくれよ。」といつもの様に返せば、「え、嫌だよ」と、冷たい声で返される
いつもの事だ、この後は特に会話が続くわけでも無いので、ただ無言で馬車を動かす。
「そろそろ燃料が切れそうだなぁ、おーい燃料を取ってくれー」
反応が無い、まさか寝てるのでは無いだろうな、後ろを振り返ると案の定寝ていた、こうなってしまってはしばらく起きないだろう、仕方なく馬車を止め燃料を取ろうとするも、手が邪魔で取れない。今すぐにでも叩き起したい気分だがこんな幸せそうな寝顔を見てしまってはそんな気も起きない。
「そろそろ、昼飯にするか」
1度燃料は諦め、飯を作ることした。
「えーとあるのは、人参と、じゃがいも、それにスパイスの粉末にエラフィの肉か、これならカレーが作れそうだ。」
解説(エラフィの肉は程よく油が落ちており低カロリーなのに高タンパク質で鉄分も多いからぜひ食べてみてね)
まずは、切った肉と野菜を軽く炒めて、だいたい火が通ったら山羊のミルク、トマトソースをいれ、スパイスの粉末を入れる、そしたら最後にバターを入れ、煮込む。匂いにつられるかのようにのこのこと起きてくる。
「何作ってるの?」
「ん? カレーだよ。」
「あとどんくらい?」
「10分位」
「10分かぁー、分かった。」
「あ、そうだもう飲む水ないでしょ、そこの川から樽に水組んできて」
「えーあれ重いんだもん、僕に重労働させる気?」
「転がせばいいだろぉ?」
「あ、確かにそうだね、冴えてるぅ!」
全く寝起きからうるさい奴だ。そうこうしてるうちに、カレーが出来た、アイツはまだ来ない何をやっているんだか川の方へ向かうと何やら木にぶら下がっている物を取ろうとしてるだが身長が小さく、届きそうにもない面白いので見ていたらこっちに気がついたようだ。だんだんこっちへ来る目の前に来た途端
「うぐっ!!」
なかなかいい一撃が俺の腹に入る割と痛い、
「わ、悪かったって」
彼女はフンッと機嫌を損ねてしまった。
「で、何を取ろうとしてたんだ?」
「あれ」
近寄って見てみると、
「おぉタマリンドじゃないか」
解説(タマリンドは豆のような見た目をした甘酸っぱいフルーツだよ!)
「食べれるの?」
「あぁ甘いらしいな」
「じゃ持ってって食べようよ!」と目を輝かせながら言う
「ご飯の後な」
数本取り、カレーの場所へ向かう、折りたたみの椅子を立て、カレーを皿に分けた途端に食いつく
パクッ
「うん、おいしい!」
「もう少し待つことを覚えるんだなでも、良かった」
「キミにしてはなかなかやりますねぇ!」
「一言余計だ」
「え、あ、そう」
モグ モグ
「これなんの肉?」
「エラフィだが」
「あぁー道理で油が少ないわけだ」
モグ モグ
「さぁ早く食べないと今日中には街に行けないぞ」
「ほひゃはすひ(そりゃまずい)」
「そう思うならさっさと食え」
ゴクツ
「はい!食べた!」
「早く片付けろー燃料入れたからもう行くぞー」
「ちょいまち、、、、おけ!」
「ほい、じゃいくぞー」
「「GOー」」