ずっといっしょ
俺は一瞬、舞衣が何を言っているのか分からなくなった。
彼女の放った言葉の衝撃が、あまりにも大きすぎたからだ。
「あなたと私が初めて出会ったとき、私は軍に追われていたの。私は世界を滅ぼそうとする反逆者。」
そうだ。出会ったあの日、俺が住んでいる街を襲った飛行機は、不自然なほど彼女に向かって攻撃を行っていた。
「あの日、あなたが現れていなければ、そのまま死んでいたわ。この世界の醜さに絶望していたから。でも、あなたが来てくれた。あなたのような優しさに溢れた人を探していたの。私の計画は、真実の「愛」を知る男性との子供を授け、他の人類は浄化すること。」
彼女は真剣な眼差しで話を続ける。
どうやら、冗談で言っているようではなさそうだ。
「もし、あなたが協力してくれないのであれば、それでいいわ。世界は残酷なまま終わりを迎える。それだけのことよ。」
俺はあの日、真実の「愛」というものを知ってしまった。
そして、その「愛」をすべて舞衣に捧げようと誓っていた。
俺は、舞衣のやろうとしていることであれば、たとえどんなことだとしても、ともに行動しようと心に決めていた。
だから、俺の答えはすでに明確に決まっていた・・・。
「ついていくよ。俺も世界には絶望していたところだ。この世界を一緒に変えよう。」
すると舞衣は、満面の笑みを浮かべて言った。
「うん、知ってた。」