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名前

「ねぇ、名前なんて言うの?」

「トマト」

間髪を入れずそう言うおじさん。

「ねぇ、名前なんて言うの?」

「キャベツ」

「ねぇ、名前なんて言うの?」

「ピーマン」

少女は机を叩いて怒鳴る。

「もう!まじめに答えてよ!」

おじさんはケラケラ笑う

「答えてるって、おじさん大真面目だよ?」

「じゃあ名前なんて言うの?」

「骨付き肉」

「もうっ!もうっ!」

そしておじさんはケラケラ笑う。

「ほら骨付き肉」

そう言い自分の腕を指差した。

少女は分からず首をかしげる。

「ほら、肉と骨が付いてる」

少女はおじさんの脛を蹴った。

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