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勇者とバナナと練乳と  作者: フェフオウフコポォ
旅の始まりとバナナ
8/58

8話 他人のステータスを覗いてみるよ


 オッサンが言うには、賊は捉えて詰所に連れて来てもいいし抵抗が激しければ殺害もやむなし。

 ただしその場合は、後日衛兵による検分を待って取引が終了する事になる

 賊が狩場としている場所から逃げだした場合は、被害がなくなって一定期間安全に過ごすことができるのを確認する必要がある為、その安定した期間を見て毎月少しずつ分割で支払いされるらしい。おおよそ2年で全額支払われるとの事。


 それらを聞いて考えれば、もちろん捕まえる事を前提に行く事になるのだが、最悪殺す事になっても仕方ないだろう。


 賊よ。俺とニンニンの糧の為に散ってくれ。なむなむ。

 まだヤってないけども。


 一通り確認し終わったので、オッサンに今日アリエヘンから来たので泊まる所が無い事を打ち明け、泊まるか住めるかできそうな所が無いか聞いてみると、5万エン゛ッで1週間借りられるペンションに心当たりがあると言うので、そこへの紹介状を書いてもらえないか頼んでみると、いい笑顔を貼り付けた顔のまま了承してくれた。


 紹介状を書いてくれている間、手持無沙汰になったので、自分の使える魔法を確認していると定番の『鑑定』を発見した。

 イタズラ心でオッサンに向けて使ってみる。


 --------

 名前:クロウ ニンサン

 種族:ヒト(ゴリラ寄り)

 職業:アリエナイあっせん所所長


 レベル:44


 HP:91/209

 MP:32/105

 物攻:121

 物防:88(+2、+1)

 魔攻:10

 魔防:45

 速度:52(+1)

 幸運:47


 装備:綿の服 皮の靴

 スキル:交渉術 根回し 面の皮 剛腕

 ステータス:疲労 肩こり 腰痛 眼精疲労 血行不良

 --------


 うむ。


 なにも言うまい。

 お疲れ様です。


 紹介状を持ってオッサン……いや、クロウニンサンに心からのねぎらいの言葉をかけ別室を出る。

 人の状態まで分かってしまう鑑定が思いの外に面白かったので最初に話した受付のお姉さんも見てみることにした。


 --------

 名前:スキモ ノデス

 種族:ヒト(ビッチ)

 職業:アリエナイあっせん所受付


 レベル:4


 HP:45/45

 MP:45/45

 物攻:18

 物防:18(+2、+1)

 魔攻:19

 魔防:19

 速度:07(+1)

 幸運:21


 装備:綿の服 皮の靴

 スキル:性技 舌技 鞭

 ステータス:性病(治療中)

 --------


 うわぁ。


 うわぁ。


 うっわぁ。


 こっちを見てニッコリ営業スマイルをしてくれたけど、見ちゃいけない物を見た気がしてスグに目を逸らしてしまった。


 やっべぇ。

 ノデスさんやべぇ。こええ。


 少し震えながら早くあっせん所を出ようと玄関に向かうと、張り紙の束の前でオロオロと俺を探しているニンニンを見つけた。

 折角なので、ニンニンも鑑定してみる。


 --------

 名前:ニンニン デゴザ ルー

 種族:ヒト(可愛い)

 職業:アリエヘン忍者


 レベル:9


 HP:68/81

 MP:62/62

 物攻:43

 物防:37(+1)

 魔攻:34

 魔防:35(+1)

 速度:54

 幸運:03


 装備:シノビコスチューム(偽)

 スキル:情報収集(軽) 幸薄 単細胞

 ステータス:貧乏(搾取) 心細い(不安大)

 --------


 俺を見つけて嬉しそうに手をぶんぶん振って駆け寄ってくるニンニン。

 俺はその無邪気な笑顔を見て、思わず手を口に当て涙をこぼす。


 ……なんて不遇な子。

 ちゃんといい物食わせてやるからな。



 改めて心に誓うのだった。


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