11話 ゲス妹にバナナをごちそうするよ
「うぅ……コワイでガス……」
「なーん。大丈夫や。
姉ちゃんも大丈夫やったやろ?
キミもできるって!」
姉の惨状を見て怯える妹を宥めながらも、干し魚に練乳をかける手を止める事はない。
俺の行為を見続けていた妹は、その光景にたまらず口を開く。
「そ、それ! かけ過ぎでないでガスか!?」
「フッフッフ……なんせ罰だからねぇ」
「ひぃ! もう堪忍して欲しいでガス……グスっ。」
既に半泣きの妹。
姉と違い妹力が発揮されているのか、なんとなく可哀想な気がしてくる。
「仕方ないなぁ……じゃあこれくらいにしとくよ。ほら、口を開けて。」
声をかけたが姉と違い勇気が出ないのか、嫌々を隠す事無く口を少しだけ開ける妹。
そんな雰囲気に、あまりに無理矢理しているような気持ちになってきて少し心が痛む。
だが、これまで他人の物を脅して盗んだりした罰なのだから、これくらいは仕方ないだろうと思い直し正義の執行人の気持ちを保つ。
正義の執行人たる俺は妹の怯える唇をこじ開けるように生臭いモノを差し込んだ。
すると差し込まれた瞬間、反射的に頭を後ろに逸らして生臭いモノから逃げる妹。
「コラ、逃げるな!」
「だって、もうニオイがっ! ニオイが! ヒドイでガスっ!」
「罰なんだよ! 仕方ないだろが!」
もう一度妹の顔を向けさせ、その唇に生臭いモノを当てるが、妹はすぐに頭を後ろにそらして逃げた。
俺は仕方なく練乳の瓶を置き左手で嫌がる妹の頭を逃げられないように押さえつける。
後ろに逃げる事が物理的に出来なくなった妹の唇に生臭いモノをゆっくりと押しこんでゆく。
口に入った瞬間から吐き気が起こったのか、激しく抵抗みせる妹。
「おらっ! 罰なんだからしっかり味わえよ! 抵抗すんな!」
「おえぇっ! こんなの……ムリぃっ!」
少しだけ味わったが、身体ごと横に逃げ、堪えきれず口の中の物を吐き出し、咽る妹。
その小さな口からは生臭いモノの残渣、練乳と唾液が混じった液体がたらりと垂れた。
「あ~あ。もったいないことするなぁ……折角の魚なのにさぁ。」
「これはもう魚ではないでガスっ! ううううぅ!」
妹はとうとう、スンスンと泣き出してしまった。
その泣きっぷりにも妹力が発揮されていた。
妹力に当てられ『どうしようかなぁ、罰ゲームはもう終わりにしようかなぁ』と頭を掻きながら考えはじめてしまうが、その時、バナナを食べ終えた姉がこちらにやってきて膝をついて頭を下げた。
「代わりにオレが食べるから……許してやってほしいッス!」
「え? でも姉はさっきで罰、終わったじゃない。」
「いいんスっ! こうなったんも元々全部オレのせいっスから……コイツはオレに付き合っただけッスから……」
姉は妹に向けて優しい微笑みを見せる。
妹はそんな姉に戸惑いながらも泣き止み、姉を見ていた。
「さぁっ! 早く来るッスっ!」
姉の気迫に負け、俺は姉の口に一度妹の口に入った生臭いモノを挿入した。
姉はすぐに涙目になり苦悶の表情を浮かべる。だが妹に心配をかけないよう、苦悶に喘ぐような声は出さず耐えている。
姉はすこし食べ終えると一旦口を離してソレをゴクリと飲みこむ。
「うぅ…」
だが……やはりこらえきれなかったのか飲みこんだ拍子に微かに辛そうな声が漏れた。
その声を聴いた妹は完全に泣くのを止め。そして姉を庇うようにして俺の前に立った。
俺の手にはまだ魚は半分以上残っている。
「そ、それは……その罰は自分の罰でガスっ! 自分が受けなきゃ! 自分が受けなきゃダメでガスっ!」
そう叫び、そして目をグっと閉じて口を大きく開ける妹。
姉はそんな妹の肩に優しく触れた。
「いいんスよ無理しなくても……オレが全部引き受けるッス。お前の優しさだけでオレは十分ッスよ……」
妹はその声に対して首を横に振り、ガンとして譲らず口を開く。
その様子を見た俺は良い姉妹愛じゃないかと鼻を指でこすった。生臭い。
「うん。じゃあ、こうしようか。」
俺は半分だけ残った干し魚に手刀を撃ちこんで綺麗に二つに割る。
そしてその二つに割れた練乳干し魚を二人に見せつけた。
二人は等分された魚を見て理解したのか頷き合った後、横に並び、揃って口を開ける。
俺は二人の口に生臭いモノを同時にねじ込んだ。
二人は苦悶の表情を浮かべるが、耐える。
何度も吐き出しそうになりながらも耐える。
そして、ゴックンと見事に生臭いモノの全てを飲みこんだ。
「全部飲んだのか?」
俺がそう声をかけると、2人は口を大きく開き、舌も出して口内に何も残っていない事を見せてきた。
練乳と唾液が絡み、わずかに白っぽくなった2人の口内だが、口に含まれた生臭いモノはもう見当たらなかった。きっちりゴックンしたようだ。
俺が首肯すると、苦しそうながらも薄く微笑み見つめあう姉妹。
その様子を見て俺は思った。
きっと……この二人ならこの先も支え合って生きていける。と。
さて……頑張った二人にはご褒美をあげなきゃいけない。
いや。ここまで美しいものを見せてくれた2人には、むしろちゃんとご褒美をあげるべきだ。
俺はバナナの皮をむき、ソコに練乳をたらして妹にそっと差し出す。
「良く頑張ったな……ええんやで。」
妹は戸惑いの瞳を向けた。
俺は少し微笑みコクリと頷く。
俺の首肯を受けた妹も、やがて小さくコクリと頷いた。
そして、俺の練乳にまみれたバナナにゆっくりと口をつけ始める。
ゆっくりと咥え、味わい。口を動かす。
やがてゴクリと飲みこむ。
「あぁ……こぉん…な…にいっ美味…っしぃいなぁんてぇ……たまらない、たまらなぁ……い!」
歓喜の滲む黄色い声。
そうだろうそうだろう。
その様子を見て、口を拭いながらもニッコリと微笑む姉。
そんな姉にも、そっと俺の練乳にまみれたバナナを向ける。
「オレ……さっきも……頂いたッスよ?」
「いいんだよ……良い物を見せてもらったお礼さ。」
姉は俺の言葉にキョトンとした後、『ヘヘっ』といった感じに鼻をこすった。
そして少し嬉しそうに俺の練乳にまみれたバナナを口に含む。
そしてウットリと官能すら感じる表情で言った。
「コレ…ぇ……おいぃ…しい! ぃ…の…ぉぉ…ぉ…ぉ…」
満足し全ての罰を受け止め終え、脱力したような様子に変わる2人。
さて、とりあえず罰を与えたけど……どうしよう。この二人。