シルクハット
あ、忘れてましたが時代設定は多分現代です。
紺「お、お前作者じゃねぇか」
ト「これはこれは紺太さん、はじめまして。…まあこんな感じで、僕といっしょの世界にいるので現代ですね」
紺「?」
「ダメだ」
「なんでですか!」
「お前を危険な目に遭わせたら、オヤジさんに見せる顔がねぇ!」
「大丈夫ですから!」
「ダーメッ絶対ダメだ!」
「もー…」
ガラガラガラ____不意にドアが空いた。お客だ。シルクハットに黒いコートでいまどき珍しい紳士的な格好をしている。
「おぉっといらっしゃい」
「化かし屋さんっていうのはこの店のことで…よろしいかね?」
「おう、人から物まで頼まれたら何でも化けるよ!」
「私は警察のものなんだが」
ままままじか!何がバレた…
この前回転寿司で取った皿に偽物の寿司乗っけてもっかいレーンに流したことか!?
それともこの前お金騙してコンビニで買い物したことか!?
それともそれとも…もっと前のことなのか?
「操作に協力して欲しいんだが…」
「へ…」
なんだよ、仕事かよ!助かったー!!!
「はいはい、どんな捜査ですか?」
「麻薬のおとり捜査だ」
「ごめんなさい」
「お願いだ頼まれてくれ!」
助かってなかったー!地獄みたいな仕事押し付けられたーーー!
「報酬は300万だ」
「やります。」
____支度が終わった。パンツの色は勝負の黒だ。
「よし、いこうか」
「私も連れていってください!」
「ダメだここにいろ!邪魔になるだけだ!」
「大丈夫です!お金になってるんで!」
そう言うと百花は百円玉を渡してきた。
薄桃色の冷たい手だった。
「…分かった。よし行くぞ!」
「はい♪」
____金座から少し離れた「遊々街」という街に来た。大昔は宿場町として栄えていたが、今ではゴロツキの巣窟と化している。
「なんだか怖い場所ですね…」
「うるさい、小銭は黙ってろ!」
念のため、百花には既に100円玉になってもらっている。道のわきには死んだような目をした奴らが座っていて、遠くからは野太い叫び声が聞こえてくる。
「しっかし変わんねぇなぁ、この場所も。」
さて、変なおじさんが来ましたが、いったいどうなるんでしょうか。コーヒーでも飲みながら見守りましょうね。