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草花の女神  作者:
2/2

王都

説明が長いです。

申し訳ありません。

「アリス?大丈夫かい?」

乗り合い馬車の、一番奥まった席に座っているヴィクト家長女、アリアスは気が気ではなかった。

「…………っ大丈夫に……見えますか……?」


心配そうに私の顔を覗き込むのは、我が父で、ルナシス・ヴィクトである。母は、父の隣でうたた寝をしている。

父は元々冒険者で、軍に気に入られたことから、騎士に成った、とても実力のある方だ。

……しかし、如何せん妻のメルリに弱く、強くものが言えない。

従って今の状況に移る


「はやり、コルセットの締めすぎではないか?苦しそうではないか……」

「……………………」


そう思うなら、締め上げている時に助けてほしかった。だが、今さら言ったところで後の祭りである。

こんなことを考えていても堂々巡りだと、意識を周りに向けてみることにした、

乗り合い馬車は、乗り合いと言うだけあって色々な人が乗っている。

いつもなら、もっと農夫や子供が乗っているのだが、今日は身綺麗にしている者がほとんどなところを見ると、王都に行くのしかり、成人の儀を受けにいくのだろう。


ここで少し解説を入れておくとするなら、成人の儀とはどういう物か?と言う事だろう。

成人の儀とは、一年380日の中で最も賑わう政のひとつとされている。王都で行う最も大きな祭りだ。

しかし実際に蓋を開けてみれば、司祭様に古臭い教典を読み聞かされ終わりとなる。

そんななか、付き添いで行く両親たちは何をしているか……言わずもがなである。

子供の成人を祝う、これを御題目に、飲み食いする。

生け簀か無い限りだが、ここまで自分達を育ててくれたと言う感謝もある以上、誰も強くは言えないのも、またしかりだ。


「さぁ、もうそろそろ着きますから、通行証を出しておいて下さい、早く王都に入ることができれば、少しは余裕もでしましょう」


父との間の暗幕が少し開かれ、よく通る声で言葉が発せられた。この声は、御車をしれくれている初老の声で、どうやら入り口の方までちゃんと声は聞こえているらしかった。皆それぞれ通行証を出しているのが見てとれた。


「さぁ、もう少しで王都だ」


父、ルナシスは暗幕の隙間から外を覗いている。そこから入ってくる、そよ風に当たると気分が少し晴れたような気がした。



読んでくれた方、感謝いたします。

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