地図と巨人と竜と?
「ほい、よっと」
ザシュ
俺は目の前のそいつを右手に持った剣で切りつける。
パリン
モンスターが消滅するときの音が辺りに響き、戦闘の終わりを告げた。
「ふぅ、いつになったら終わるのかねぇ~」
やれやれと言葉に呆れを滲ませ手を振る。
魔闘祭・武闘祭が終わってから2週間ほどが経った。
俺はその間例の巨人やブルードラゴンが出てくる迷宮に毎日の習慣のように潜っていた。
あぁ、優勝賞品についてはまた今度話をしよう。
んな訳で、只今絶賛巨人狩り中だったりするわけだ。
迷宮の地図作りながらだけど。
なんでも、ここに入れるのは巨人狩りができる今現在の上位プレイヤーぐらいだそうで、情報ギルド─いつの間にかそんなの出来てた─から「どうせ入るなら、ついでに地図作ってくれ」とクラウン通じて連絡があってな。
地図書きながら片手間で巨人や倒してるっていう訳。
只今地下五階を探索中なんだけど、一階から段々広くなってきててそれに比例して時間が掛かるようになってきてる。
時たまクラウンや姉さん、スズメが手伝いに来てくれるんだけど、皆自分のパーティーや攻略も忙しくって中々時間が取れないみたいだ。
ちなみに、一階から地下二階まではそれぞれ一日ずつで終わったんだけど、他の地下三階から今の地下五階までの広さが半端ない。
しかも、地図作ってるならと思って全部回ったのがいけなかった。
道歩いてたら床抜けたり、歩いてたらポチッって音がして前からビュンと矢が飛んできたりと危険な罠が何個かあった。
他にはすんげぇ長い道歩いて行ったら、行き止まりだったりと時間のロスが多かった。
収穫は結構あったけどな。
出会ったモンスター片っ端から狩ってるから巨人素材が数百個あったり、ブルードラゴン素材も数十は手に入った。
あと、たまに宝箱あったりしてな。
回復薬や魔力回復薬、鎧や片手剣などなど、出てきた。
まぁ、何個か罠が掛かってて開けたら爆発とかあったり、カギ掛かってて開かなかったりしたけど。
それらについても地図に書いたり書かなかったりしていたので、凄い時間掛かってる。
「あと見てないのは真ん中の区画だけか。階段も見つかってないからここにあるな」
俺は中央に向かう道を歩いていく。
時々モンスターが出てくるが、ここに2週間来ていたのは伊達ではない。
レベルも結構上がり武器防具も新調した。
「ん?」
俺は中央にある部屋の前に立って疑問を浮かべていた。
目の前には扉がある。
扉には龍と巨人が戦う画が掘ってあり、中々の力作ではないだろうか。
画の左下には陸と思われる大地があり、右上には雲の上に建物が建っている。
巨人の中には、回りと比べ一際大きく風を纏い空に浮かんでいる者がいた。
龍の中にも回りとは違う光を纏う者がいる。
両者の戦いが描かれていた。
「これは何だろうな?この世界に関係する何かだろう」
この世界の事については未だ歴史も何もかも明らかにされていない。
そういうことを専門に調べているプレイヤーもいるそうだが、まだまだ情報が足りないそうだ。
「まぁ、今は関係ないか。……こんな扉他には無かったからな。気を引き締めて行くか」
俺は《オッドアイ・緑》を両眼に使い準備を整える。
よし、と気合いを込め扉に手を掛ける。
すると扉は押しても無いのにゆっくりと内側に開いていった。
扉が開き中を見渡した俺はそいつを見て呆然とした。
高さ十メートル程の天井に腕を伸ばせば届きそうな部屋の主は穏やかに礼儀を持って俺に語りかけてきた……
──小さき者よ、よく来た。我は────
読んで頂きありがとうございます。
これより、週一更新を目標に投稿していきます。
投稿するのは土・日のどちらかになると思われます。
誤字脱字・変な表現とうありましたら言ってください。
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一章最後に登場人物紹介やスキル説明を投稿しましたので、分かんないことがあったら読んでください。
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