第2話 チュートリアル?
来週を予定していましたが、投稿出来そうだったので書きました!
次回は予定通り来週の土日になります。
修正報告;初期レベルを1→0に変更。
スキルにレベルを追加
ステータスに武器スキル、生産スキル追加、SP追加
レベル上昇時に貰えるSPを半減
誤字修正
浮遊感に包まれ、視界が暗転した後。目を開くと俺は目の前に広がっている空間に目を奪われる。
そこは様々な驚きに満ちていた。
まず、プレイヤーが多いこと多いこと。俺が今いるのは「始まりの町」の広場みたいだが、そこの地面が見えないほどのプレイヤーがいた。
赤い髪をした活発そうなやつ、ローブを纏ったthe 魔法使い然としたやつ、頭から猫耳を生やした女の子など様々な格好の人がいた。
次に五感の再現度だった。回りから聞こえてくる話し声、空から照りつける太陽の暖かさ、手を閉じたり触ったりしたときの感触や体温、心臓の鼓動など、五感の内《視覚》《聴覚》《触覚》は現実と同じだった。
まだ料理を食べていないので《味覚》《嗅覚》は現実と同じかは分からないが、このゲームはもう現実と言っても過言ではないだろう。
まだまだ驚いたことはあったが、ひとまず置いておきクラウンを探す。
その前に柳の容姿を説明しておこう。
髪は茶髪であり、短髪だ。一目見て明るく元気そうと感じるだろう。
背は170ぐらいで、俺より少し低い。ちなみに俺は180ある。そのせいで柳にイケメン死ねと言われたことが何度もある。
まぁ、そんなことはいい。つまり、柳が容姿をほとんど変えてないなら一目で分かると言うわけだ。
俺が広場を歩きながら奴を探していると、
「すまん、聞きたいことがあるんだがいいか?」
と先ほど述べた特徴をもった奴が現れた。変わっているのは髪が金髪になっているぐらいだ。
こいつ、ほとんど変えなかったんだな~と呑気に思いながら、
「すみません、ゲーム廃人と待ち合わせしてるもので。早く見つけないと何するか分かったものじゃないんで」
「そうですか。ってえぇ~!確かに廃人だけど・・・。お前やっぱレイだな!!」
「そうかそうか、ちょっとは自覚あったか。それはよかった。それでは失礼する!」
と言って歩き去ろうとするが、後ろからクラウンに腕を掴まれ、
「ちょっと待て。何処に行こうとしてんだ。俺はここにいるぞ!」
冗談はこの辺にしとくか。とからかうのをやめる。
「悪い悪い、ちょっとからかっただけじゃないか。んで、これからどうすんだ?」
「これはちょっとなのか?まぁいい、そろそろチュートリアルが始まるはずだ」
クラウンがそう言ったと同時にアナウンスが頭の中に響いてくる。
『皆様お待たせいたしました。只今よりチュートリアルを開始いたします。なお、チュートリアル終了者からこの広場から出ることが出来るようになります。ではお楽しみください』
声の抑揚が無い単調な男性の声。俺は少し不気味に思いながら、目の前に現れたボードを見る。
そこには
《チュートリアル》を開始しますか?
《Yes》《No》
というボタンが書いてある。勿論《Yes》を押す。
次の瞬間この場所に来た時と同じ浮遊感に襲われ、反射的に目を閉じる。
目を開けた時には誰もいない、ただどこまであるか解らない白い空間が広がっていた。
《チュートリアル No.1》
《ステータスを確認してください》
という、機械音が頭に響く。
《ステータスと発言、または念じると出てきます》
機械音に言われるがまま、《ステータス》と念じる。そうすると目の前にパソコンの画面の様なものが現れた。
そこには、
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
名前.レイ
Lv.0
職業. no date
HP.10/10
MP5/5
力 .6
魔力.5
敏捷.12
耐久力.4
精神.7
運.8
SP.0
スキル
武器 《剣術》Lv1
生産 《鍛冶》Lv1
サポート《周辺探査》Lv1《ステップ》Lv1《オッドアイ》Lv1
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
と書かれていた。
これが高いか低いかは比較対象が居ないから分からんな。まぁ、今は深く考えなくていいだろう。
その後もチュートリアルを進めていく。
武具の装備、スキルの装備、使い方の説明を受けていく。
そして・・・
《チュートリアル・終》
次で最後のようだ。
内容は《モンスターの撃破》とシンプルだったが何を倒すか書いていない。このクエストが始まった時に周りにモンスターがポップしている。
だが、色々な種類のモンスターを見受けられる。とりあえず、歩いて何を倒すか見て決めることにする。
「さて、何にするかね~?出来れば強い奴とやってみたいけど・・」
《それでしたら、「リトルドラゴン」をお薦めいたします》
と親切なナビが教えてくれる。
じゃあ、お薦めに従ってリトルドラゴンと殺りますか!
スキル《周辺探査》を使いリトルドラゴンを探す。《周辺探査》はレーダーのようなもので、今のレベルだと半径50メートルの範囲を調べることが出来る。
レーダーにそれっぽい緑色の竜を見つけそちらに向かって歩いていく。リトルドラゴンは体長2メートルほどの緑色の竜。リトルとつくわりには見た目でかいな~と思いながら近づいていく。
「さぁ、始めますか!」
俺の言葉を開始の合図と聞いたのかリトルドラゴンはこちらに顔を向け大きく息を吸い込んでいる。
「あれって、ブレスの予備動作だよな。やばっ!」
俺は慌ててスキル《ステップ》を使用し、ブレスがとおるであろう場所から離れる。
次の瞬間先ほどまで俺が居たところにブレスが放たれ、その先にいたモンスターを蹴散らしていく。
「危なかった~!あれは受けたら死ねるな。」
とブレスの威力を観察しながら、何か忘れているようなと思い考えていく。
「あっ!そういえば、スキル使って無かった!!」
この時になってようやく気づくが、リトルドラゴンがこちらに向かって走ってくる。俺は急いで
「《オッドアイ》変更右眼、緑!!」
《オッドアイ》を発動する。緑の能力は[予未眼]といい、視界にある物の動きをスローモーションで見ることができる。
[予未眼]を使い、動きの遅くなったリトルドラゴンの体当たりを避け逆に初期装備の《ショートソード》で切り付ける。
リトルドラゴンの上にあるHPバーが少し減る。
だいたい1%ぐらいだろうか。先が思いやられるな・・・はぁ。
リトルドラゴンが体当たりしてくる。俺はそれを右に避け、振り向きざまに切り付け、リトルドラゴンがブレスの予備動作に入ったら後ろに回り尻尾を切る。
「・・・・シッ・・」
俺が100数度目になる切り付けを当てると
パリン
という、ガラスが砕けたような音がした後リトルドラゴンが光となり散っていく。
このゲームのモンスターは倒されるとこういう風に消えていくらしい。
《レベルが1に上がりました・・・レベルが2に上がりました・・・レベルが3に上がりました・・・・》
と頭の中にアナウンスが流れ、レベルが一気に20まで上がった。
あと、スキルを習得するためのスキルポイントが40手に入った。
〈FREELY GROW ONLINE〉はスキルポイントを使いスキルを習得あるいは派生させることが出来る。
戦闘が終わったので《オッドアイ》を解除しておく。
レベルアップのアナウンスが終わると、
《チュートリアルが終了しました。始まりの町に転送します》
とチュートリアルの終了が告げられ、広場に送られた。
読んでいただきありがとうございます。
誤字脱字や、おかしな表現などありましたら言ってください。
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