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9話ダミーゴット

軽い気持ちで見ていただけたら幸いです。


「神、殺し・・・・・・」

 神殺しとは神を殺して運よくその神のスキルを得た者の事を言う。

「お!お前が野上か」

 コートを脱ぎ、八神さんが俺に近づいてくる。

原典オリジナルなんだって?映像を見させてもらったけど凄いな。一体どんなスキルなんだ?」

「え、えーと・・・・・・」

「まず座ったらどうですか?」

 答えられずにいる俺に愛がフォローをいれる。

「ん?ああ、そうだな。てか愛ちゃん久しぶりだね」

「お久しぶりです」

「元さんもライラさんも久しぶりだね~。あ、はいお土産」

「・・・・・・八神さん、北海道に行ってたんですよね?」

 ライラさんが置かれたお土産を見て言う。お土産の箱には大きい文字で『ちんすこう』と書かれていた。



「いやーここも久しぶりだなー」

 ファミレス『ガズド』。この店で毎回シナプスの会議がおこなわれる。

「そういえば何で北海道に行ってたんですか?」

「ん?ああ、択捉島の防衛だよ」

 俺の質問にピザを口に運びながら答える八神さん。

「え!?そこって最前線じゃないですか」

「ああ、まあそうだな」

「じゃあやっぱり天使と戦ったんですか?」

「いや、俺の担当は天使(ざこ)じゃなくて神だったからな、あんまり天使(ざこ)とはやりあってないな」

 天使(ざこ)って・・・・・・でも神が戦場にでてくるってことは珍しい事なんじゃ。

「神ってどれくらい居たんですか?」

「うーん、ざっと100体ぐらいかな」

「100体!!?」

 それって俺が関空で天使を殺した数とほぼ同じじゃん。

「珍しいですね。もしかしたらランキング上がってるんじゃないですか?」

 愛が横で興味津々っといった感じに言う。

「確かにそうかもね。ライラすぐに調べれる?」

「はい。PCは鞄にいれといたので」

 ライラさんはそう言いながら鞄からパソコンをだし、起動させる。

「ランキングってどんな感じに順位が決まってるんですか?」

 ふと疑問を口にだす。

「そうですね。簡単に言えば神と天使を殺した数でしょうか。ランクごとにポイントがあり倒したランクのポイントが加算されるんです。」

「まあ、だから正確じゃないんだよ。これはあくまで倒した数だから年齢で変わってくるし神々殲滅部隊に入っていない奴で強いのがいるかもしれないからな」

「調べれましたよ」

 愛と八神さんの説明が終わると同時にライラさんが調べ終わったらしい。

「どれどれ」

 全員がパソコンをのぞく。


 4位八神 響介(25歳・日本・奈良支部シナプス所属)


Sランク・1 Aランク・53 Bランク64 天使1967

 合計6317ポイント


 3位ミスト・R・リンクス(32歳・ロシア・モスクワ支部レジスタンス所属)


Sランク・2 Aランク・43 Bランク86 天使2001

 合計6501ポイント

「・・・・・・全然追いつけてないな」

 八神さんがわざとらしくがっくりっと肩を落とす。

「・・・・・・これはすごいんですよね?」

 普通の人の平均を知らない俺はすごいのかよくわからない。

「すごすぎですね。普通の兵士は平均125ですからね」

 わお。すごさがよく理解できた。

「でも八神さんの討伐数があんまり増えてないのはどうしてですか?」

「ん?ああ、ほとんど弓弦にあげたからな。今回の戦争は神だけじゃなくてダミーゴットの奴らも結構いたから俺がそっちに行くことも結構あったんだよ」

「え?それってどういうことですか?」

 おかしい。ダミーゴットは味方のはずだ。

 俺がそんな疑問を口にすると八神さんの表情が険しくなる。

「・・・・・・おい、話してないのか?」

「うん。だって野上君はまだシナプスに入団してないし」

「おいおい・・・・・・野上一つ聞いていいか?」

「え、あ、はい」

 迫力のある声音。なんだ?なんか変な事を聞いてしまったのだろうか。

「あの顔を吹き飛ばすスキル・・・・・・あれを天使や神と同じように人間に撃つことはできるか?」

 は?どういうことだ?

「あの、よく意味が」

「質問に答えろ」

 怯む。それぐらい威圧のこもった言葉だった。

「・・・・・・わかりません」

 数秒黙り、言う。

「・・・・・・まあ、そうだよな」

 その声はさっきまでの声音とは違う。最初に会った時のような声だった。

「すまん。驚かせたな。ただ結構重要な事だからな」

「はあ」

「お前の質問だが・・・・・・今、ダミーゴッドの八割は神の配下にいる」

「な、何でですか!!?」

「裏切ったんだよ、人類を。あいつらは人類(こっち)側よりも神々(あっち)側にいる方がいいと思ったんだ。確実に勝てて生き残れるってな」

「そ、そんな。一体いつから?」

「さあね。いつの間にか神々(あっち)側にいたんだよ。最初は少しだけだったんだけどね。もう支配領域で生活しているよ」

「最低な奴で神のスパイとして人類(こっち)側に住んでる奴もいるからな」

「あははは、酷い言われようだね」

 え?そんな声が聞こえると同時に目の前の景色が変る。

「!!?」

 俺はファミレスの外にいた。正確にはあの席に座っていたメンバー全員がだ。

 何が起こったのかわからずきょろきょろしているとある光景が目に映った。

 ファミレスのさっきまでいた所が何かが爆発したみたいに吹き飛び、煙が出ている。

「・・・・・・っ!!」

 その光景を見て絶句する。

「おいおい!いきなり仕掛けてくるとはいい度胸じゃねえか(つばさ)!!」

 八神さんがいきなり叫ぶ。すると煙に翼の生えた人間のシルエットが浮かび上がった。

9話見ていただきありがとうございます。


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