13話崩れ去る日常
「んで、わかったことは?」
回転寿司『くりずし』。ファミレス『ガズド』を破壊され、やむなくここで開かれることになったシナプスの緊急会議に俺は参加していた。のだが・・・・・・
「はい、関空の防護石は破壊されたものの神の軍勢は攻めてくるどころか撤退、再度攻めてくる気配もありません」
「報告ご苦労様。あ、それとって」
「あ、私はあれを」
「ほいほい」
八神さんが指を鳴らすと同時に反対側を回っていた寿司がテーブルにでてくる。
「はあ、こんな所でスキルを使わないで下さい」
愛がいつも通りといった感じに言う。・・・・・・なんというか緊張感無さすぎじゃないですか?
「正利、ちゃんと食っとかないとこの後きついぞ」
そう言い俺の前にいろんな寿司を置いてくる。この後ってなんかあんのか?
「はあ、まあそれじゃ・・・・・・って何ですかこれ!!?」
置かれた寿司を見て言う。
「えーっと、その黒い米だけの奴が『まっぐろ』で説明が、お米を限界まで焼き上げ完成した奇跡の一品!(テへペロ☆)」
「焦げただけだろ!てかテヘペロってなんだよ!!」
「で、その赤いマグロみたいなのが『とうちゃん』で、お米に唐辛子エキスを混ぜ込み玉子に赤い液体を塗付けた奇跡の一品※どうなってもしらないよ」
「んなもん店にだすなよ!!」
「最後のその黄色い丸いぶんが『栗きんとん』で、説明も栗きんとん」
「だろうね!てか何でこの三つをチョイスしたんですか!?」
「まあまあ食え食え」
言われ口に押し込まれる。
「・・・・・・あれ?結構いけ・・・・・・ふご!!?」
目の前が真っ暗になった。
「・・・・・・何してるんですか?」
「んー?見りゃわかるだろ」
わからないから聞いてるんですけどね。
「本題はあまり彼には聞かれない方がいいので気絶してもらいました」
代わりに弓弦さんが答える。
「しかし、やりすぎじゃありませんか?白目むいてますよ」
「大丈夫大丈夫」
「あわ吹き出したぞ・・・・・・本当に大丈夫か?」
「大丈夫・・・・・・大丈夫?」
いや、こちらに聞かれても・・・・・・
「うーん、やりすぎたか?・・・・・・あ、息してない」
数秒の沈黙。
「・・・・・・ちょっと病院まで転移してくるわ」
そう言い八神さんと正利が消える。
「は!!」
きずいたら自分の部屋にいた。
「夢・・・・・・なわけないか」
机に座り漫画を見ている八神さんを見て思う。
「お!やっと起きたか」
「え~と今日は・・・・・・?」
「9月29日。もうすぐ昼だな」
時計を見る。
「・・・・・・俺に何があったんですか?」
「寿司を食って気絶して息しなくなって病院運ばれて・・・・・・」
「もういいです・・・・・・」
言い起き上がる。
「んじゃお前が倒れているときに起こった事を話すぞ」
朝食を食べながら八神さんが言う。
「まず、結果的に言うとバリアは修復、神々が一気に攻めてくる事はなくなった。修復中も奴らは攻めてこなかった」
「え?攻めてこなかったんですか?」
正直驚いた。まさか一回も攻めてこなかったとは。
「だが、代わりに南アメリカ大陸が落とされた」
「!!?」
「s級4体。救援に行くときにはもう落ちていた」
「そんな・・・・・・」
「まあそんなこんなでライラ達は本部の緊急会議にでてるから元々お前を鍛えるはずだった俺達がお前の看病をしてたんだよ」
「え?愛もですか?」
「・・・・・・原典だからな」
だったら何で俺はいかないでいいんだよ。なんかありそうだな。
そこできずく。
「あれ?俺達?」
「ああ、きずいた?んじゃまあ自己紹介といこうか」
そう八神さんが言うと同時に部屋の中に4つの人影が生まれる。一人は蒼い着物を着た女性。一人は緑の日本の鎧を着た侍。一人はぼろぼろの真紅マントのようなものを纏った女兵士。一人は白装束の忍者。
「あれ?白虎さん?」
俺が言うと白虎さんが小さく手を振る。
「つーわけで右から青竜、玄武、朱雀、白虎だ。何かきずいた事はあるか?」
きずく事?・・・・・・確かに聞いた事ある名前だがあれは・・・・・・
「こいつらは四聖獣。要するに神だ」
「・・・・・・は?」
俺の表情を見て笑いながら言う。
「あははは、いいね~その顔。鍛えがいがある」
薄く微笑み言う。
「正直まだ脅威が去ったわけじゃねえ。だから俺が残された。つまりそういうことだ。これからよろしく頼むぜ」
「はーーーーーーーー!?」
いやいやわかんねーよ!!どーゆうことだよ!!てか神?何で?・・・・・・ん?
そこできずいた。いや、きずきたくなかった。
何故か家が燃えている。
13話見ていただきありがとうございます。
2章終了・・・・・・ではありません。
あと1話ありますのでよろしくお願いします。
次話でキャラが一気に増える予定です。