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第6話「結果発表」

 他の参加者たちは軽々と6段までの跳び箱をクリアしていき、中には余裕が見られる方もいた。


 しかし私にはそんな余裕はなく6段の時点で跳び箱の上に乗っかってしまいそうになっていた。


 でも遠くからではあるものの鳥羽くんが応援してくれてるため諦めるわけにはいかない。


 『けっこうハードル高いけど、こんなところで私は終われない。全力を尽くして見せる!』


 同期の候補生である栄川さんは、サインの早書きでは苦戦していたが、この跳び箱ではここまで楽々とクリアしている。


 そんな栄川さんが私に優しく話しかけてくれる。


 「望月さん。跳び箱に関しては、なんとも言えない空気感はあると思うけど7段目からは失敗しても2回挑戦できるから思いっきっていこう!」


 私は少し深呼吸をしてから栄川さんに返事をする。


「栄川さん、そう言ってくれてありがとう。私、こう見えて跳び箱苦手なんです。でも私なりに頑張ります! 」


 そう言ってから私の出番が回ってきたため思いっきり助走をつけてから走り出していく。


 少し怖さは感じるが、鳥羽くんに良いところを見せたいという思いがあるため怪我を恐れず踏み台でしっかりとジャンプをする。


 『ここはなんとしても成功して鳥羽くんにいいところを見せるんだ! 』


 少しおしりがつきそうになったが、無事に飛び越えることができた。


 スタジアムの画面越しでみていた鳥羽くんは、驚いた表情をしながら思わず大きな声で叫んでしまう。


 「麻友ちゃんすごい!カッコよすぎる! 今の成功は絶対大きい! 」


 その後私は9段目まで成功し、跳び箱の種目では5位に入賞した。


 ちなみに同期の栄川さんは10段目まで成功し、跳び箱の種目では3位に入賞しポイントを大きく伸ばす。


 この調子で残りの種目も進めていき、いよいよ結果発表の時がやってくる。


 司会の方がマイクを持ちながら発表していく。


 「それではアイドル☆エッグ正規メンバー昇格者を発表します。」


 私たちは控え室で全員一緒に待機している。


 誰一人として話しかけてくる者はおらず、ただ祈るばかりの状況である。


 そして司会の人が小さく息を吐いてから発表していく。


 「それでは発表します。アイドル☆エッグ正規メンバー昇格者は、栄川さん・望月さんです。おめでとうございます!お二方は、今日から正規メンバーとなります!」


 この発表を受けて私は嬉しすぎて言葉が出ず、頬からゆっくりと涙が零れ落ちてくる。


 栄川さんは、ものすごく嬉しそうにしながら早くもはしゃぎ始めていた。


 


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