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第2話「それぞれの道」

  後に高校生でありながら受けられるオーディションは受けるものの合格には至らなかった。


 それでも諦めず演劇部を続け、校内の学園祭で出し物の一環として演劇部は恋愛ものの演劇をしていた。


 その時にアイドルグループのアイドル☆エッグの坂本プロデューサーが視察に来られていて演劇の様子をご覧になられていたのである。


 まさか私はアイドルグループのプロデューサーが来られているとは全く気づかずいつも通りのパフォーマンスをしていた。


 坂本プロデューサーは、椅子に座って何人かの演劇部の部員の様子を見ながらこっそりと個人のノートに評価をつけている。


 『‥うーん。あまり良い人はいないかな。アイドルの素質をどうも感じられない。でも1人だけ候補生としてレッスンを積み重ねていったらアイドルとして輝けるかもしれない逸材がいる。』


 演劇が終了すると舞台裏で坂本プロデューサーが私に直接小さな声で声をかけてくれる。


 「ちょっとすいません。僕はアイドル☆エッグのプロデューサーなのですがお時間頂いてもよろしいでしょうか?」


 私が軽くうなづくと名刺を頂いてから舞台裏の休憩室で私はプロデューサーに質問する。


 「名刺ありがとうございます。私は望月麻友と言います。それでアイドルのプロデューサーがどうしてこちらに来られたんですか?」


 するとプロデューサーが真剣な表情をしながら話してくれる。


 「実は望月さんにアイドルの候補生になってもらいたくて声をかけさせてもらった。君にはアイドルの素質を感じて、候補生で経験を積んだらアイドル☆エッグのエースになれるのではないかと思っている。」


 私はものすごく自信なさげな感じで小さな声で返事をする。


 「私にアイドルだなんてつとまるとは思えないのですが‥しかも将来的にはエースだなんてなおさら私には。」


 すると坂本プロデューサーは、前向きな感じで明るそうな声でこう言う。


「僕には将来的にはアイドル☆エッグで欠かせない存在になっていると思う。だからぜひうちに来てもらえないかな?」


 そして私はプロデューサーからの言葉を聞いてアイドルの夢を目指してみることにした。


 翌日から私はアイドル☆エッグの事務所で候補生として契約を行い、専用のスタジオでレッスンする日々が続く。


 なかなかライブには出られなくても諦めることはなく、私はがむしゃらにレッスンを積み重ねていった。


 こうして私と鳥羽くんは、それぞれの道を歩んでいくのことになったのであった。

 

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