第11話
キーンコーンカーンコーン
「ふぅ、終わったぁ~」
「おまえらぁ、気ぃつけて帰れよー」
「「はーい」」
「帰ろうぜー」
「おーう」
「なぁこのあとカラオケ行こうぜ、」
「そうだな、あ、凌、お前も行くか?カラオケ、」
「いや、今日はやめとくよ」
「うぃー」
「なぁなぁ…」
「………」
「ねぇねぇ、凌くん、」
「お、もういいのか?」
「うん。ありがとう、待っててくれて」
「おう、じゃあ行こっか」
「うん!」
授業が終わって、放課後となった。
僕は今から海くん(本宮 海)と、本屋へ向かう予定だ。
「なぁ、なんの本買うんだ?」
「え、ええっと、今日は本っていうか、小説…じゃなくて、漫画を買うつもりなんだ。」
「へぇ…ちなみに、なんて言うやつ?」
「えぇっと、よ、弱虫○○ルの新刊と、あと、 ショー○ショー○ン!とか…って、ごめん、僕ばかり話しちゃって!」
「……す、」
「…す?」
「すっげぇ!!!」
僕は海くんの両手を掴み、そう言った。
「うぇっと、何が!?」
「いや、いやいや、見てんの?え、見てんの?…いやぁ、実は僕も見てるんだよね、結構好き。」
「えっ、ほんと?」
「おう!」
「いやぁ、マジで知ってる人クラスにいなくてさぁ、そういう系の、…あー、結構マニアック的なやつ」
「だからさぁ、まっじでうれしい!」
「ぼ、僕も!」
「イエーイ!」
僕は海くんとハイタッチした。
ん?テンションがおかしいって?
語り合える仲間に出会えたんだぞ!これぐらい普通だろ!
…まぁ、とりあえず本屋へと向かおう。僕も漫画の新刊出てたら買いたいし。
「はぁ…いいなぁ、盛り上がってる。僕も行きたいなぁ…」
「遊佐ちゃん、」
「分かってますよ、」
時は少し前に遡る。
どうもこんにちは、毎度ながら遊佐です。
せめて放課後、帰る時、帰る時こそは、「一緒に行こう」と、言いたかった…
でも凌くん、海と2人で教室でたし、もう門も出てるよね?
はぁ、今日1日の僕の充電がやばい事になっている…
〔【遊佐くんの充電の回復の仕方】凌くんと話したり、好きな本を読んだり…まぁ、ストレス解消が大体ですね、By作者〕
それなのに、この人たちと来たら……
「なぁなぁ、この後ここん学校の理科室借りて、何か実験でもするか?」
「いや、だめでしょ、」
「いや、結構行けそうな雰囲気だったよ」
「それほんと?… 遊佐ちゃんはどう思う?」
…もうほんっと、「僕のことどんだけ好きなの!」っていうぐらい、構ってくる。
凌くんとは全然話せなかったし、ほんと、…っていうか、忙しくないの!?教育実習生とかってさ、うーん、分かんないなぁ…
「えっと、僕はもう帰りたいなぁ…と思っていまして…」
(凌くんの写真印刷しないといけないし。)
「えぇぇ~、うーん、ええ~、ワイ、久しぶりにおうた(会った)ことやし、遊佐っちともっと喋りたいんやけどなぁ…」
「今日もう沢山話したじゃないですか。」
「そうやけどぉ~」
「なら、遊佐ちゃんを家まで送る時に話す?」
「あ、それええやん!」
「朝日、天才!」
「ちょっ、送るって、家まで着いてくるんですか!?」
「ん?あ、ほんまや!でもこれで、何時でも遊びに行けるようになるやん!」
「うん、そうだね」
「えぇ、来るんですか?」
「何も中まで入るつもりは無いでぇ、」
「……分かりました。でも結構、近いですからね?」
「話せる時間なんてあんまりないですよ?」
「いいよいいよ、さ、そうと決まったら、早く行こやー!」
「うん、」
「はい…。」
「さ、さ、遊佐っち遅いよー、靴ぐらいちゃっちゃと履いてよー」
「待ってください、っと、…よし、行きましょうか……」
「うん!って、どした……ん?」
僕は見てしまった。
海と凌くんが、ててて、手を繋いでいるところを!!!
〔「すっげぇ!!!」の部分です。〕
「……え…」
(ねぇ、僕のいない所で、いつの間に仲良くなってんの!僕も入れてよ!)
「……」
「……そんなに気になる?」
「えっ、気になるって、何がですか?」
「あの、薄井…っていう子のこと。」
「いっ、いえ、別に!い、行きましょうか!」
「…うん、」
「はぁ…いいなぁ、盛り上がってる。僕も行きたいなぁ…」
ボソッ
「遊佐ちゃん、」
「分かってますよ、」
「いや、分かってない。」
「え?」
「行ってきたら?あっち。行きたいんでしょ?」
「え?」
「あのねぇ、遊佐っち。朝日に隠し事は無駄だよ、ほんと。」
「あ…」
(そうだった!あそこ(研究所)では、結構有名な話だった!)
「…行ってきたら?」
(…ここで断っても、後々めんどそうだなぁ……)
「……分かりました。お言葉に甘えさせてもらいます。」
「うん…」
「朝日もそんな顔すんなって!ほら、行ってきぃ、」
「…はいっ!」
タッタッタ…
「…家は、また今度教えてもらおうか、」
「…うん、」
グスッ
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