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幼馴染の姫からの便り  四日目

 親愛なる我が従弟殿。


 今日は嬉しいことがあったので、そのことについて書くことにしたよ。


 それというのも、隣国カンファーから私宛てに書簡と小さな荷が届いたんだ。誰からだろうと思ったら、母方の遠縁の姫、アルテミジアからだった。

 君はきっと彼女のことは知らないと思うけど、私より二つ年上で、とても綺麗な亜麻色の髪の姫君なんだ。


 ただ物凄く人見知りで――、ええと、彼女のことはまた別の機会に書こう。これだけで結構な長さになりそうだから。

 今日書こうと思ったのは、その彼女から、私を見舞う手紙が届いたことと、一緒に犬薔薇いぬばらの実が送られてきたことについてなんだ。


 君は犬薔薇の実を見たことがあるだろうか。赤い色がとても美しいんだ。

 乾燥させて煎じて飲むと風邪かぜけになる、と手紙には書かれていた。


 彼女は暇さえあればいつも本を読んでいるのだけれど、物語や詩集を手にしているところは見たことが無い。大抵、地誌や歴史書、薬学書に農学書、しまいには領地の戸籍台帳だの徴税帳簿だのを読みふけっている。

 

 だからとても物知りで、そんな彼女がわざわざ送ってくれたということは、きっとこの実には確かな薬効があるのだろうと思うよ。

 この実を君にも送りたいけれど、口にするものはきっと無理だろうね。


 君は元気で過ごしているのだろうか。

 私には様子を知るすべがないけれど、健やかに暮らしていることを願っているよ。

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