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ルロア篇03 赤く甘ぃ夜…

 

「モア様、よろしいでしょうか?」 

ーー?

夜会から戻ってるって訊いてきたのか…? 

メモは明日渡す予定だったけど、頼んで仕舞おう。

 入ってくれ。

「今夜は、楽しまれましたか?」

 そんな事より、ここに書かれた事を使用人達に聞いてきてほしいんだ。

ーー指の間にそっと指を入れ、手を掴む。

壁に追い詰める。

 ねぇ、できる?

ーー小首を傾げて、指先からそっと腕を撫でる。

 …?

「ぁっあ…。は、はい。」

 じゃあ、「これ」

ーー優しく頬を撫でて、髪を耳にかける。

耳元で空気を吹き込んで、囁く。

 ふぅ…

 お願いね?

「ぁっぁっ…。」

ーー吐息を吹きかけ、耳元でそっと甘く囁く。 

 『頑張ってね。可愛い私のマ・シェリ。』

「は…はい。」

ーーなんて便利な女…。

惚けた顔をしながら、女は部屋を出て行った。


ーー明日は、魔術の痕跡を調べて、解決策を見つける。

ァリシアティリィーヌが眠った原因を調べる。

で、後はじっくり時間をかけて。 

ーー2か月分、魔術が濃くかかっていたかのように。

魔術を解くのが、いかにも大変かを見せかけるだけ。

それまで、図書室の本を3日読んで時間を潰そう。

……今日を除いて3日が、限度じゃない…?

ーーよし‼︎

仕事を終えて、3日後には帰ろう。

今日は「犬」についての本。

…犬の起源は狼か。

…初めて飼った奴食われなかったの⁇

…なるほど、仔狼の頃からね。

…そして、犬が初めて家畜化した動物かもしれないんだ?

…へぇ。

…あ、収拾癖があるんだって?

ーーなんか集めたくなる気持ちはわかるかも。

…へぇ。

…ふぅん。

…尻尾の振り方にそんな意味が。

…ほぉ。

…知らなかった。

ーーあ、朝日が昇りそう。

もう眠ろ。

紙に書かれた事ちゃんとできるかな?


「モア様、宜しいでしょうか?」

 どうぞ。

ーーァリシアティーヌの部屋に行く約束だったなぁ。

「さぁ、モア様行きましょう!」

ーー…浮かれてる?

主人が目覚めるかもしれないから浮かれてるんだ?

主人想いだな…。

 診てみましょう。

額に手を当てる。

ーー…ん?

深い。

深い。

静かで暗ぃい。

水の中。

身体は沈んでく。

いつまでも水面に出れない。

何故だろう?

手を伸ばしても、伸ばしても、煌めく水面は遠いまま。

あれ?脚が動かない。

いつ間にか、何かに下半身を覆われて…。

囚われた⁈

!?

ファロン家って恋のまじないをかけたかったんじゃないの?

これは眠りの呪い。

どう言う事⁇

…駄目だ、頭が混乱してる。

仕切り直そう…。

どうしよう?

どう丸め込もう?

 徐々に術を解くので、明後日までかかりそうです。

「そうですか…明後日。明後日には解けるんですね!?」

 ええ、身体に影響が出ないように時間を解く必要があります。

ーー…情報待ちか。

仕方ないな。

ァリシアティーヌに手を翳す。

静かに風が起こり出した。

その風はやがて、カーテンを激しく揺らす。

ガラスが震え始め、ァリシアティーヌのレースのクロスが波打つ。

ーーほんとはゆるやかな風を徐々に強くしただけ、けど術を解いてる様に見えるだろう。

ーー…今日は、この辺りでやめとこう。

 また。明日の夕刻、また術を解きます。

「…わかりました。」

 図書室の本を読んでも?

「はぃ。どうぞ。」

 ありがとうございます。

ーーよし。

これで心置きなく本が読める‼︎

次は、何を読もう?

知らない事についての本は、あるかな?

こればっかりは読まないとわからない。


図書室までこんな晴れやかな、足取りで行くのは初めて。

通う事になるなら、初めから入室許可をもらって置けばよかった。

……昨日みたいに部屋全てに灯りを着けたら誰かに見られた時、言い訳するのがのが面倒くさい…。

ーー指を弾く。

指先にだけ炎が灯る。

興味がある本だけを照らそう。

ーーん? 

この本⁇

「Le magi nolwr et blan」

……えぇ‼︎

ここには魔術について書かれた本があるんだ⁈

隠されて来た文化だったから知らない‼︎

この本にしよう‼︎

楽しみ過ぎる‼︎

白魔術は、ほぼ関わり合いがないから。

神と呼ばれてる者の反対側としては。 

これまで、精霊とか天使とかに出て来れたら面倒だったし。

何が書いてあるんだろう…?


「モア様、よろしいでしょうか」

 入ってくれ。

 可愛い私のマ・シェリ。情報は持ってきた?

「は、はぃ。持って来ました。」

ーー熱を与えれば、言う事を聞いてくれる。

…便利な女っ。

 ちゃんと紙に書かれた事が調べてある…。

『いい子だね。ちゃんと、ご褒美を上げないとね…。』

ーー使い勝手が良過ぎ。

囁きながら、そっと手を撫でる。

 『ありがとう。』

続けて耳元で囁く。

 『今夜、ご褒美をあげるから後でこっそり、私の部屋においで。』

ーー去り際に喜んでいる声が聞こえた。


ーー早く頭をすっきりさせてくれ。

今回は、ファロン家がァンに恋のまじないをかけたのに、ァリシアティーヌに眠りの呪いがかかってるんだったな…。

紙に書かれた事によると、ァン宛だった「それ」がァリシアティーヌの部屋にあるらしい。

ァリシアティーヌに話しかけてた配達員がいたらしい。

そいつは、おそらく魔術師だろう。

ーー明日は「それ」を調べるか…。

原因はやっぱり「それ」かな。

今回は厄介な術じゃなかったし、よかった…。

ーー…本を読もう‼︎


…白魔術。

…術者や祈願者に害を与えず、幸福を与える。

…雨乞い、開運成就、豊作祈願。

…幻灯、ヴィジャボードなどを使って降霊の儀式を行う。

…精霊などを憑依させ力を借り、警告や予言を語らせた。

…序列は、ミカィル、ラファィル、カブィル、ウリィル、精霊、妖精、白魔術師、信仰者。

ーーここでも魔術に白と黒があるとは…気を付けよう…。

薬草学や錬金術は、どっちに入るんだろう?

黒魔術が相手でよかった。

白魔術が相手だったら、もっと大変だった…。

…へぇ、霊にも格があるんだ。

…ふぅん。

ーー魔術の中でも白と黒は、相反する物なんだ…。

知らなった…魔術を使う者を普通の人間にこう思わてるんだ…。

人間を助けてもこう思われるんだ…。

頑張ってるのになぁ…。

あいつらが言う通り黒は、悪かぁ…。

黒魔術にもいろいろあるし、術師もいろんな奴がいるけどなぁ…。


「…モア様…ょろしいですか⁇」

!!

ーー気持ちを切り替えないと…。

 入って。

「失礼しまぁ…。」

 待っていたよ。可愛い私のマ・シェリ‼︎

ーー嬉しそうな顔。

腕の中に飛び込んできた。

抱きしめて、手を絡めて、唇を重ねて、押し倒す。

深く深く唇を重ねたら、首筋に舌を這わせる。

「ぁっあぁ。」

楽器を奏でるように下から撫で上げる。

「はぁっぁん。」

女からは喜び声が聞こえる。

ーー次はどこ攻めてやろうか?

どうせ、この夜は夢に変わる。

だから、できるだけ良い夢を。

ーーここが好きなの? 

片方の乳首を弄ぶ。。

「はぁ、はっぁっぁ!」

硬くなってきた乳首を甘噛みする。

左手でもう片方の乳首を可愛がっていく。

太ももを撫でて身体の中心へ指先を滑り込ませる。

「…はぁっあ、モァ…さ…まぁ…。」

ーーここかな?

女は一生懸命、声が漏れないよう口を覆ってる。

「…ぁっう…あっぁ…。」

 マ・シェリ…こっちを向いて。

*:*

深く口づけしながら、激しく指先を動かす。

「…ぅうッうんぅッうんッうぅ!」

絶頂と共に意識は彼方に堕ちてィった。

 『いい子だね、堕ちる時間だよ…。』

そっとクロスをかける。


ーー黒魔術についても読んでおこうかな。

大体、同じなら知らない事はないと思うけど…。


…黒魔術。 

…降霊をウジャボートや陣を使って儀式を行い、悪霊や悪魔などを召喚しの力を借りる。

…物や人を探したりも出来るが、祈願者や術者の何かと引き換え。

…主に自己の欲求・欲望を満たす為に行う。

…よって黒魔術は迫害を受けるべき存在。

ーーやっぱりここでもそうか…。

どこに行っても悪者なんだ…?

序列がルシフェル、アズラィル、ベルゼル、悪魔、悪霊、黒魔術師、信仰者。

ーールシフェル⁇


「ぉ、ぉはようございます。モア様。」

……!!

ーー忘れてた‼︎

考え込んでる場合じゃなかったぁあ‼︎

 おはよう!マ・シェリ!

良い夢を見ていたんだね?寝顔が微笑んでいたよ。

ーー嘘で味つけ。

「はい!気持ちのいい朝です!」

ーーヤメロ‼︎

あぁ''っ。

開けるなッ‼︎

!!

あ''。

やめっ‼︎

…っ‼︎

…あれ⁇

…⁇

「モア様!!いいお天気ですよ!」

ーーどう言う事…?

??

状況が把握できない‼︎

独りになりたい‼︎

独りにしてくれ。

お前は邪魔…。

 もう部屋に帰りなさい。

「え。」

 もう下がっていいよ。

「はい…わかりました。」

ーー悲しそうな顔。

でも、早く独りになりたいし。

早く帰れ。

お前なんか大嫌い。

「では…。」

ーー少し泣きそうな顔でこちらを見て来る…。

はぁー。面倒くさい。

もう会う事もないだろうし。

知らん。

今は、こっちの問題の方が大きい‼︎

なんともなってない⁇

何故?

空が赤いから…?

??

ーーとりあえず、眩しい。

閉めよう。

ーー調子が狂う…。

術を解くのは難しい事じゃない。

でも、意図がわからない。

……夕刻を待たないと。

…疑問の答えには辿り着けない。


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