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第3話 下田と伊東

沙夜視点


19時00分

「終わったー!!」

「……お疲れ様」

「お疲れ様です!すみません遅くなってしまって」

「……入社したはがりですし仕方ないですよ」



私の決死の告白(オタバレ)によりめでたく下田さんと夕食に行くことになったんですけど、なんというか、その1時間も残業してしまいました。下田さんは仕事が早いことで有名ですし、待たせてしまったのでこのあと挽回したいと思います!



「……じゃあ行きましょっか」

「はい!」



---------

翔真視点


18時00分


「……三島さん、終わったので上がります」

「おう。お疲れ下田!」

「……お疲れ様です」


いつも通り定時に仕事を終わらせた。普段ならこのままさっさと帰ってゲームをするとこだが今日は違う。このあとは伊東さんとお食事だ。


どうしたらいいんだろう。伊東さんのデスクに向かっていいのだろうか。あのときに集合時間と場所を決めておけば良かった。まぁウジウジしてても仕方ない。行くか。


「あ、下田さん!」

「………えっと、行きますか?」


なんと運がいいことに廊下で会うことが出来た。


「えっと、その。すみません!まだ仕事が全然終わってなくて……」

「……あ、慌てなくて大丈夫……ですよ」

「ありがとうございます!あと、下田さん私と話すとき敬語とタメが混ざってますよ」

「……え、あ、すみません」

「あ、えーと下田さんのほうが先輩ですし全然タメで話して下さい!」

「……あ、なんかご、ごめんね。気を使わせちゃって」

「全然いいですよ!じゃあ速攻で仕事終わらせて来ますね!」

「……はい」



は、恥ずかしい。多分今年一人と話してるんじゃないか。それにしても、敬語とタメが混ざってたなんて全然気づかなかった。コミュ障を拗らせすぎた。気を付けないと。



なんやかんやで一時間。伊東さんの仕事が終わったため俺たちは大衆居酒屋にやってきた。こういうときはお洒落なレストランとか行くべきなのだろうが、そこではアレが出来ない。そう。アレが



「あ、下田さんそっち行きました。足引きずってます!」

「……了解」



アレとは皆でモンスターを倒すゲームである。ビールとおつまみを置いて俺たちははテーブル席でやっている。


これで分かったのは伊東さんは俺ほどではないがかなり強い。やり慣れている。ただ、どちらもずっとソロでやってきたせいで多少噛み合わない。


「あ、すみません下田さんもう罠置いちゃいました」

「……マジか。まぁいいけど」



それから数時間経って結局ゲームしかせず店を出た。



「……すまん。話したいことあるとか言ったのにゲームに夢中になってた」

「あ、いえ、私も夢中になっていたので。でも楽しかったです私。いつもソロだったので誰かとこうやってゲームするのに憧れてたっていうか……」

「……それは俺も同じ。すごい楽しかった」



「「あの!」」


「え、あ、下田さん先どうぞ」

「……で、では。あの伊東さん」

「は、はい!」

「……もしよかったらお、俺とオタク仲間になってはもらえませんか?」

「…………わ、私も!同じこと言おうと思ってました!」

「……えっとじゃあ宜しく」

「はい!宜しくお願いします!」



そんな感じで今日は解散となった。明日の約束も出来たのが嬉しくてずっとソワソワしていた。あんな可愛い子と友達になれたのもそうだし、何より俺の趣味を受け入れてくれる人なんて滅多に見つからない。


俺はそのままゲームを始め、色んな意味で興奮してその日は寝れなかった。



---------

沙夜視点


私、やりました。あのイケメンの下田さんとお友達になるどころか、オタク仲間になってしまいました!にしても、下田さんめちゃくちゃゲーム強いし上手かったなぁ。何回もフォローしてもらっちゃった。しかも明日もゲームしないかって誘われちゃったし、楽しみ!!



よ、く、じ、つ。


会社の最寄りの駅で降りると、前方に下田さん発見!突撃です!



「あ、おはようございます!下田さん!」

「………ん?あ、おはよう」

「あれ?今朝は凄い眠そうですね。あ!もしかして昨日オールしちゃいました?」

「………気付いたら日が昇ってた。俺は悪くない」

「え、マジですか。下田さんスゲー。私平日にオールは流石に無理ですよ」

「……俺も滅多にやらないけど昨日はたまたま」

「もう気を付けて下さいよ!仕事終わりにアレやろうって言ったのは下田さんなんですから」

「……大丈夫。仕事は定時までに終わらせる」

「頼みますよー!」

「……うん」



下田さんって無口でクールなイメージが強いから他の女性社員も遠くから見てるだけで近づきはしないけど、実際はゲームのやりすぎで眠いだけなんですよ!はい!(※ただのコミュ障なだけです)


「じゃあ、また仕事終わりに!」

「………うん。またね」



よーし今日の仕事は速攻で終わらせるぞぉ!





もちろん定時に終わらなかったのは言うまでもない。

















なんとな頑張って3話目まで更新出来ました!良かった良かった。


ブックマークと評価してもらえるとモチベが割りと上がりますよって!



キャラ紹介第二段


伊東沙夜いとうさよ 23歳

身長160㎝(四捨五入したら)

好きなゲームはギャルゲー、リズムゲー、RPGなどなど基本的に全部好き


入社1年目の新米社員。1時間残業は当たり前。これでも一応大卒。学生時代は翔真同様、オタクで地味な子。もちろん友達なんて居るわけない。美容師の姉により大改造。また姉による性格矯正プログラムにより笑顔が可愛い明るい子になった。ただし、急に元の性格に戻ることがあるのでご注意。

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