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第2話 オタバレ

沙夜視点


珍しく早く仕事が終わり、ルンルン気分で帰っていた私でしたが、途中であることに気づきました。


(会社にゲーム忘れたでごわす!!!)



そのーはい。入社2ヵ月のへっぽこが会社にゲームを持ってくることさえヤバイんですけど、今はそれよりもゲームの安否が大切。もし、何かあったら私………


私は走った。周りの目を全く気にせず。その結果、前から歩いてきた男性と正面衝突。




「あ、いったぁ」


「すみません。大丈夫ですか?」


「あ、え、はい!大丈夫です。私の方こそすみません。忘れ物をして慌てて走ってて、ホントにすみません!」


「いえいえ、俺もぼーっと歩いてたので」


「あ、私のせいで荷物が!すみません、すぐ拾いますね!」


「いえ、大丈夫です気にしないで下さい」



完全にやってしまったー!!最初は全然気づかなかったけど、この人恭子さんが言ってたあのイケメンの下田さんだよね。イケメンと正面衝突とかラノベかよって!いけないいけない、すぐ拾わなきゃ。


そこで私はあるものに気づく。



「え、これ……」

「あ……」



そう、そこには3bsと私の大好きなギャルゲー「俺の従妹があんなに可愛いわけがない!」が映し出されていた。


待って、え、下田さんの?これホントに?嘘……だよね?

恐る恐る顔を上げて下田さんを見ると、この世の絶望のような完全に終わった顔をしていた。そして私は思った。



(あ、下田さん。こっち側(オタク)の人間だ!)



私は決心した。下田さんとオタ友になることを。




---------

翔真視点



いつ帰ったのかさっぱり覚えていない。正直今も若干混乱してる。いや、別にオタバレすること自体は何ら問題ではない。学生時代だってオタクということは皆知っていた。だからここで問題なのは俺がギャルゲーをやっていたことだ。


俺は普段絶対ギャルゲーはやらない。守備範囲外なのだ。ただ、今回は違った。この前たまたま手に入れたのだ。手に入れたのならやらないわけにはいかない。これはもうオタクなら仕方ない。そんな感じでやっていたら割りと楽しくて………そのままだったのだ。


それがまさか、あの伊東さんに見られるとは………。上司(誠実さん)曰く、今年の新入社員の中でトップレベルに可愛いらしい。あの人が言うことはどうも信用出来なかったが、今回は違った。伊東さんマジで可愛いかった。だけどもう無理だ。ギャルゲーを見られてしまったのだ。とりあえず明日もう一度ちゃんと謝ろう。



翌日


いつもより早めに出社したけど、伊東さん居るといいな。


あ、居た。よし謝ろう。……………………あれ?どうやって話しかけんだっけ?長年陰キャでコミュ障極めてたせいで、話しかけられない。社会人デビューしてもやっぱ何も変わってなかった。どうしよう。


「下田さん!下田さん!おーい」

「え、あ、……はい」

「あ、やっと気づいた。おはようございます!下田さん」

「え、あ、おはよう」



いや、ホントに伊東さん神。向こうから話しかけてくれるとか最早女神。



「下田さん!ちょっと今お時間ありますか?お話したいことがありまして」

「……うん。全然大丈夫」



え、お話って何?待って絶対昨日のことだ。折角、社会人デビューして人生最高のモテ期が来てたのにどうやら終了のようだ。長いようで短かかったな。まぁもうどうでもいいや。



「下田さん!あの………」

「………はい」

「あの、これ!」

「…………え……」



伊東さんが神妙な面持ちで俺の前に見せたのは、なんと3bsの画面。しかもそれは昨日俺がやっていた「俺の従妹がこんなに可愛いわけがない」である。


(え、嘘だろ。待ってどういうこと。全然理解出来ないんだけど)


「違ったらすみません!下田さんその、あの、………オタクですよね??」

「……………………はい」

「じ、実は私もお、オタクなんです!」

「………………」

「………………」

「………………」

「………し、下田さん?」

「………え、あ、すまん。ちょっとびっくりしてた」

「で、ですよね。すみません。急に。あ、あのホントにこのこと忘れて下さい。すみません」

「……あ、いや、違うんだ。確かにびっくりしたけど、正直嬉しいんだ。そ、その俺今までオタクの友達っていうかそういう人が居なかったから」

「わ、私もです!私も今までオタクの友達とか居なくて……その昨日のあれ見たとき凄く嬉しくて……えへへ」



ちょっと待って。伊東さん尊い。可愛すぎる。待ってホントに待って。無理。辛い。ありこんな展開?爆発しそう。


「……あの、色々話したいことあるので今日仕事終わったら夕食どうですか?」

「ぜ、是非!」

「……ありがとう」


年齢=彼女居ない歴で万年ぼっちで陰キャの俺が女性しかも可愛い人を夕食に誘うなんて、頑張ったな俺。まぁ相手もオタクだけど。










なんとか2話目も投稿出来ました。ブックマークと評価してもらえるとモチベ上がります!


書くこともないのでキャラのプロフィールを1人ずつ紹介したいと思います!


下田翔真しもだしょうま27歳

誕生日9月25日

身長184㎝ A型

好きなゲームの種類はFPSとホラゲー。来るもの拒まずスタイル。


学生時代は陰キャでデブでオタクだったので友達は居なかった。就活を機に社会人デビュー。高身長で顔も整っており、その上仕事も出来て無口なので割りとモテる。多分人生最大のモテ期。


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