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夢と現実

初めて書いているので文章能力がないですが、これからちょっとずつ書いていこうかと思ってます。


私の名前は桜木よう子(30)ごくごく普通のどこにでもいるような人間である。

名前もそうだが暮らしも普通の会社員で朝に出社して夜に帰宅、その後はご飯食べて風呂に入ってテレビ見ながら寝るの繰り返し生活。特技も趣味もこれといってないに等しいただの社畜である。


「今日もお疲れサンバですねぇ〜ハイハイ」

独り言を呟きながらリビングでお菓子片手にお茶を飲む。普通ならビールといきたいところだが下戸なのでお茶が私にとってのビールである。


「ちょっとあんたそんな格好でお菓子ばっかり食べてまた太るよ!」

母が台所から呆れた声で言ってくる

「うっ!…運動すれば大丈夫だもん、、たぶん…」

「そう言って運動してるの見たことないけどね」

ぐっふ!痛いところをついてくる…さすが母

「あんたに彼氏の1人や2人いればねぇ」

盛大な溜息をつきながら母がお皿を洗い始めた

「いや、2人おったらあかんじゃろ…」

と軽めのツッコミを入れつつテレビに視線を向ける。


私の家族は4人構成で今は母と2人暮らしである。

父は長期の出張でたまにしか家に帰って来ない単身赴任中、下に弟がいるのだが今は家を出て一人暮らしをしているので家には女2人しかいないのである。


「あんた明日も早いんでしょ?さっさと寝ないとまたギリギリで死にそうになるよ」

母が手を拭きながらリビングに来る

「まだ大丈夫、いけるいける」

私が生返事を返すと

「あんた毎回そう言って朝バタバタしてるじゃないの。この間なんて急ぎすぎて玄関先で転んでいい大人が膝から血を出すなんて小学生みたいな事してたじゃない」

ケラケラ笑いながら母が言う

「あ、あれはちょっと不可抗力というかなんというか…」

「おっちょこちょいなのは昔からだからねぇ」

そう言いながら母はテレビに視線を向ける


そうなのである。

私は少しやらかしてしまう事が多いのだ

この間の玄関での事もそうだが、子供の時から調子に乗って手を横に広げて上を見ながらグルグル回って壁に激突してギャン泣きしたり、犬を追いかけて自分の足に絡まってコケたり、新しい靴を履いたらすぐに捻ったり何かしらやらかしながら生きてきたのだ。


仕方がない今日は早めに寝るか


「じゃぁそろそろ寝るわ」

私はそう言いながら腰を上げる

「はい、おやすみ〜」

母はテレビから視線を晒さずに声を掛ける

「うん、おやすみ」

リビングを出て二階に向かい自分の部屋に入る

ベットに横になりすぐに目を閉じる。


「はぁ〜疲れたぁ…」

大きく息を吸いゆっくりと息を吐き出す。

そうしているうちにどんどんと睡魔に襲われてくる

意識がゆっくりと失われていく……


またこの夢だ


ここがどこなのかは分からないが日本ではない事はわかる

私は微笑みながら椅子に座って彼を見上げている

とても幸せな気分だ

彼がゆっくりと手を差し伸べて私がその手を取る

ずっとこうしていられたら幸せだな…

そんな思いを抱いていると遠くから時を知らせるベルが鳴っている。

あぁ、また時間が来てしまった。。

そう思った途端に目が覚める


大音量で目覚ましが鳴ってる

もぞもぞと手を出して目覚ましを止める


はぁ〜、続き見たい


いつもここで夢が終わってしまう

続きが見れる日は来るのだろうか

ぼーっとしていると下から母の声が聞こえる。


「よう子、早く起きなさいよー!」

「今起きたー」

下に向かって声を掛ける

時計を見ると目が覚めてから20分もボーッとしていたらしい。ヤバイ。

「まじか!時間泥棒がいる!!」

慌ててベットから飛び出し用意を始める

余裕で目が覚めたはずなのにまたバタバタになった

なんてこった!早く寝てもこれじゃ一緒じゃないか


急いで準備をしてリビングに向かい朝食を食べる

「やっぱりバタバタするんじゃない」

母にそう言われながら朝食をかき込み急いで玄関に向かう

「行ってきます!」


ドアを開けて外に出ると出勤している人々が行き交ってる

私もそこに紛れて駅に向かう

少し先に見慣れた後ろ姿が見える


「秋ちゃん!」

声を掛けると足を止めて振り向いてくれる

「おはよ、よう子」

そう挨拶してくれるのはご近所に住む幼馴染の男の子

と言っても同じ歳なのでもう立派な男性である。

南秋斗みなみあきと幼稚園から私がやらかすたびに面倒を見てくれる素晴らしい幼馴染である。


「おはよう秋ちゃん。今日早くない?」

秋ちゃんは地元の中学校の先生で数学を教えている

私も学生の時は秋ちゃんが教えてくれてとても大助かりであった。

「今日は職員会議で少し早い出勤なんだよ」

秋ちゃんがそう言いながらニコリと笑う


幼馴染ながらも秋ちゃんはとてもカッコいいと思う。

世間一般的に言えばイケメンってやつだ

少し癖っ毛の髪を目にかからないように横に流し、少し切れ長の目で眼鏡をかけている。

猫で例えるならアメリカンショートヘアみたいなキリッとした顔つきである


「よう子はこれから出勤なんだね。時間大丈夫?」

秋ちゃんが時計をチラ見しながら聞いてくる

「んー、少し余裕ではないって感じ?」

えへへ、と笑いながら言うと

「よう子はいつもギリギリだからな」

と溜息まじりに秋斗が肩を窄める


「いつも秋ちゃんがいて助かってまーす」

「俺はいつも困ってまーす」

秋斗が遠くを見ながら返答する

「そんな事言うなよぅ、大事な幼馴染じゃない」

うりうりと指で秋斗を突つく

「大事な幼馴染ならもっと気遣ってくれても良いと思いますよ、よう子さん」

と呆れた声で言い返す

「なんと、これだけ気を遣ってる私にもっと気を遣えと申されるのか秋斗さん」

「いや、どこが気を遣ってるというんだよ」

ビックリだわと秋斗が言う

「じゃぁもっと気遣ってみるね!」と張り切って答える私を見て秋斗が「ごめん、やめて」と即答した。


そんなやりとりをしているうちに駅に到着した。




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