再活用(2)
何かがおかしい。
急に降られた雨に濡れ、帰宅を急ぐ俺。そこで、俺はあることに気付く。
「なぜ、何故に俺がやって来た向こうの空は雨が上がっているのに…俺が今しがた走り続ける道は雨がこんなにも降り続いているんだ!?というか、この雨雲……俺を追い掛けて来てはいないか?」
俺が足を止めると雨雲は、その場に留まり。走り出すと風も無いのに雨雲も俺を追い掛け走り出す。常に雨雲の中心が俺の真上に来ているのだ。
雷光が一瞬に走り、雷鳴の怒号が叫びをあげる。自宅へはまだ少しかかる。どこかで休みを取るべきか?いや、一気に走り帰るべきか。
「鬼が怒っている」
「はっ!?」
雨雲を見上げ、途方にくれていると1人の女性が俺に話をかけてきた。
「鬼は怒っている。貴様が鬼の角に触れたから…。この雨雲と雷は貴様への宣戦布告」
「あっ、あ〜……はい?」
何やらお侍的なしゃべり方の特徴的な女性。赤色の髪の毛は燃えるようで、また、瞳も同じく燃える赤。身長は俺と同じくらいで、その大きなバストは目のやり場に困るくらいだ。特に雨に濡れた姿はあまりにも凶悪。
「鬼の居ぬ間に、とは良くいったものだ。貴様はこの世界を滅ぼすつもりだというのか?」
「あの、話が見えないんですけれども…?」
「早々に己の家へと帰るが良い。そこで、聞き、知り、後悔するが良い」
そう言い赤色の髪の女性は、その場を立ち去る。一体、何だというのだろうか?鬼とは一体?何が怒っているって?
雨続き、晴れを惜しんで、梅雫。(べんべん!)
こんにちは。
再活用『鬼の嫁さん、キミ居る方へ』の続きでございます。再活用というタイトルには、別に意味はありません(笑)
ただ、仮名の時に付けていた名前をそのまま活用しました。『鬼の嫁さん、キミ居る方へ』のサブタイトルが、どちらかというと本タイトルです。
それでは、今回はこの辺りで失礼致します。ありがとうございました。
2人目の鬼嫁さん、侍美女。次は本命登場?




