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再活用(8)





 鬼のお嫁さんが来て3日目・始動…







AM7:00〜




「はいはーい、勝馬くん、起床〜!!朝だよ〜!?」




「うぅ…?」




「どうしたの?なんか目覚めが良くないね?」




「……なんか、昨日は寝るというより気絶したという感じで眠りに着いたから…」




「…はっ?」






 昨夜の『フィレナ、布団に忍び込む・再び』で、気絶する様に眠ってしまったのが災いして今朝は最悪の目覚めである…






AM8:00〜






「今朝の献立は…めざしに玉子焼き、納豆、味噌汁、白ご飯です」




「わぁ、良い匂〜い。りっちゃんは、やっぱりお料理上手だね?」




「いっ、いえっ!?そんな……お褒めにあずかり、うっ、嬉しいです…」




「……じーっ」




「………」




「うわわぁ〜、やっぱり、美味しいよ〜、りっちゃーん!」




「はっ、はは…あ、ありがとうございます」




「……じーーっ」




「…………」




「うーん、ボクも頑張らなくっちゃ!!りっちゃん、ボクにお料理教えてね?」




「は、はいっ、それは、もう、喜んで…!!」







「……じーーーっ」




「………………」







 なぜ…そんなに俺を凝視してくるのかな、フィレナさん!?






AM10:00〜




「……まぁ、今日は休みだしなぁ…読書でもするか?」




「はいはーい、勝馬くん、勝馬くん!!」




「なんだ、居たんだ、ミウ?」




「うん、居たんだよ〜っ」




「で、何か用かな?」




「うん!」




「なに?」




「うんと、今日はお休みでしょ?」




「まぁ、一様は…てか、学校に行かないと決めた俺にとっては毎日だけど…」




「じゃあ、2人の愛を深めよう!?」






 ……じゃあの意味が分かりません。






AM11:00〜




「はぁ、ミウの奴。いきなり、訳の分からない事を言って、抱き着いて来やがって…びっくりするじゃないか…」




「……じーっ」




「………(汗)」






「……じーーっ」




「…………(汗)」






「……じーーーっ」




「……………(汗)」




「ん?フィレナに、勝馬、どうしたのだ?2人して、立ったまま微動だにもせず?」




 ………あの時、もしリリアが、偶然にも通り掛かってくれなかったとしたら、俺は、一生あのままだったであろう。まさに、睨むベビと睨まれたカエルなのである。






PM0:00〜




「お昼は…ホットケーキを焼いてみました!シロップとバターを付けてお食べ下さい」




「うにぁ〜、ホットケーキ、やわかぁ〜い…」




「……?」



「うーん、ホットケーキ1つにしても、やっぱり、りっちゃんは上手だなぁ…」




「いえ、そんな…う、嬉しい…」




「……勝馬は?」




「えっ、なに、ふぅちゃん?」




「……勝馬…居ない…」




「ん、そういえば、勝馬の奴、居ませんね?ミウ様、奴が何処にいるかご存知ですか?」




「んー、ボクも分からないなぁ?……どうしたんだろぅ?」






「……ふゅ」







「…フィレナも何か元気、無いですね?」




「…うん、どうしたんだろ?」








PM2:00〜




 ――ぱたぱたぱた




「……?」




 ――トテトテトテ




「……!」




 ――ぽてぽてぽて




「……!?」




 ――トタトタトタ







「…何をしているのだ、フィレナ?」




「……探すの」




「…誰を探しているのだ?」




「……勝馬を…探すの」






「なんだ?まだ、帰って来ていないのかアイツ?」




 ――トコトコトコ






「………フィレナの奴、なんであんな必死なのだ?」






PM3:00〜







「(ただいまぁ…)」




「……」






「(へへっ、しめしめ、誰も居ない。誰も聞いてない…)」




「……」




「(はぁ…フィレナから逃げる為にちょっと外に出てたんだけど…)」




「……」




「(良かった、もう、大丈夫みたいだ…)」




「……」




「(後は、フィレナに気付かれない様に部屋に帰るだけだ…)」




「……」




「(籠城用のお菓子やジュースはいっぱい買ってきたし…)」




「!」




「(……バレない様に、気付かれない様に…)」




 ――トッタ、トッタ、トッタ…がちゃ…ギギーィ…がちゃ…




「ふぅ、あとは鍵を閉めてっと…」




 ――がちゃん




「おっけー!!これで、フィレナから解放されたぁ…はぁ、疲れたぜぇ…」




 ――がさがさがさ




「……勝馬…このチョコ食べて…いい?」




「あぁ、いいよー。てか、あんまり、がさがさと袋の音を立てんなよ〜?フィレナが聞いて、見つかりでもしたらぁ〜…………………っ」




「……はむはむはむ…ふゅ?」




「ぎゃあーーっ!?」



「……はむはむはむ…ぎゃっ?」




「ドア!?ドアどあどあどぁっ!?」




 ――ガタガタ、ガタガタ…




「あ、開かないっ!?なぜぇーいっ!?」




「……勝馬…カギ、かけた…よ?さっき…」




「…か、鍵、鍵カギかぎ…」




 ――ガチャガチャ、ガチャガチャ、ガチャガチャガチャガチャガチャガチャ……バキッ………






 午後3時45分、フィレナと俺の逃げられない檻が完成。





ちょこちょこと何やら短編を書いておりますが、長期に渡り休止している連載小説は手付かずなんです…。

ん〜、もはや何を書いても駄目な気がする。どう、話を続けたものか…。とりあえず、そちらをお待ちの方々に、この場を借りてお詫び申し上げます。もうしばらくお待ち下さい。




……短編集だけの方々には何の事やら分からない話ですね(笑)





さて、鬼嫁さん第8話目。もはや、ちょっとした連載もの。まぁ、〆の下手なオオトリにとって、最終回の無い、この短編集はうやむやの内に終われるという絶好の場所なのですが(笑)




『再活用・鬼のお嫁さん』、まだちょっと、続きますです。




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