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再活用(7)




何故だ?何故に俺はこんな仕打ちを受けなければならない!?




「おい、ちょっとは反省したか?この助べい!?」




「無実だ…俺は…無実だ…」




二階のベランダからヒモで吊るされ空中をぶらぶらと揺れる俺の体。一体全然、何が何でこうなった?




「全く、如何わしい!ミウ様に対し大罪を犯しておいて、更に、フィレナを手込めにしよとはっ!まだ、幼き娘だというのに…全く…」




あぁ、そうだ。それが理由だったな。いや、誤解して貰っては困るんだが、俺は決して紫髪の幼気美少女・フィレナ嬢に手を出していない。



では、何ゆえにこのような事実無根の容疑がかかっているかというと…。話は今日の朝に戻る。







「むっあ〜ぁあっ!……あんまり、眠れなかったかも…」




昨日、いきなり、押し掛けて来た鬼の嫁さんとその付き人2人。泣いた、泣かせた、泣かない、泣かせてないの押し問答で深夜の2時ぐらいまで起きていた俺たち。次の日が休みだとはいえ、さっさと寝て置くべきだったと後悔をする。




「んっ、なんか味噌汁の匂いが…」




そうか、嫁さんがいるんだったな。……むぅ、日和ってはいけないと思いつつも、やはり、嬉しいものだ。彼女いない歴、歳の数の俺にとってはもう幸運としか言いようがない。


が、しかし、これはあくまでも仮の処置。俺の仕出かした責任とやらに無関係のミウを巻き込む訳にはいかない。例え、それが神の意思でも。好きでも無い男と結婚だなんて、彼女が不憫過ぎる。




昨日は何かグダグタになったけど、今日はハッキリと聞こう。やっぱり、理不尽に決められた結婚なんかしたくないだろうって。俺にとっては非常に残念な事だけど、彼女には関係ないから事だからな…。




「んっあぁ〜ぁあっ!」




俺はベッドの上で背伸びをし、起き上がる。朝の光が異様に眩しくて目が霞んでしまう。



「……むふぃ……」




えぇ、目が霞んでしまっているんです。これは、夢か幻なんです。あり得ません、俺のベッドに紫髪の幼気美少女が眠り込んでいるなんて、あり得ませんから…。




「……くちゅん……」



わぁ、可愛いくしゃみだこと…。あはは、寒いよね、掛け布団を剥いじゃってるからね。いや、だって起きないと朝だしね。てか、君、パジャマはどうした!?何ゆえにパンツ一枚で寝とるんじゃ!?そら、くしゃみの1つもするわボケーっ!?



「ヤバい、ヤバい、ヤバい!これは、マズイ。一体なんで?なんでこの娘が、俺のベッドで、しかもパンツ一枚で寝てんだ?いや、とにかく、他の2人に見つかる前に何か良い処置を…」




「ヤッホー、勝馬くんおはよー!朝だよー、早く起きないとボクが君のお布団に潜って一緒に寝ちゃ…う…よって……」




「あぁぁ、いやいやいや、違う違う。これは、君が思っているような事とは全然違うから…。あの、ほら、よくあるじゃん?トイレに起きて、帰りは寝ぼけて、他人のベッドで寝てしまうってこ…と…が…あれ?なんで、そんな怖い顔を?あれ?赤髪美女ことリリアさん、いつの間に?あれあれ?2人とも、何かな、その刀と金属バットは……あっ、あ、あぁ、あぎゃああああああーーっ!?」








その後は散々な目に合った。身の丈2メートルを超える刀で鞘に入っていたとはいえ、おもいっきり殴られるし、金属バットは最終的に投げられ、俺の大事な金的部分に当たるし…。




「なぜ、何故だ。俺が何をしたぁぁあっ!」



「……むふぃ……」




「うおっ!?紫髪幼気美少女!?いや、改め、不幸を呼ぶ紫髪幼気美少女!何をしに来た?また、俺に不幸を…」



「…む…ふぃ…」




あっ、何も言わずに行ってしまった。か、可哀想なことをしたかな?いや、しかし、これは当然だろう?少なくとも、俺に非はない!……と、思うけど。




やっぱり、可哀想なことをしたかな。まだ、幼いんだ、寂しかったのかもしれないし。そう考えれば俺のせいか?俺の責任とやらのせいでミウがこの家に来て、その付き人として彼女も連れて来られたんだ。故意にでは無いにしろ、幼き彼女を親元から離したのは、やはり、俺の責任か…。







「おい、貴様!」




「んあっ?あっ、リリアさん!聞いてください、誤解なんです。あれは、なんてか、違うんです、俺は…」



「ふむ、まだ、反省していないようだな…。せっかく、ミウ様の恩情で昼飯を食べさせてやろうと貴様を下ろしに来たのだが……却下だな…」




んな、馬鹿なぁ〜っ?えっ、マジ?マジなんすか、リリアさん?ちょっと、うわ、本当に行っちゃったよ、あの人。あぁ〜、朝から何も食べてないからお腹があり得ないほど、ぐぅ〜ぐぅ〜鳴ってるよ。誰か、何でも良いから食べさせて…。




俺はグタリと体をうなだらせてぐるぐると空中を回る。止めようにも、腹が減りすぎて力が入らない。あぁ、もう駄目だ、死んでしまう。……と、そう思った矢先、何やら俺の真下から魚を焼く匂いが!?



「はっ!なんだこの旨そうな匂いは!?うぉっ、紫髪の幼気美少女ことフィレナ様!?まっ、まさか、あんな酷い事を言ったにも関わらず俺に食べ物を!?」




「……むふぃ……」




そこに居た女神!それは、先ほど俺が非情にも不幸を呼ぶなんたらかんたらと言ってしまった紫髪の幼気美少女・フィレナ嬢であった。彼女は何処からともなく、持って来た七輪とうちわで魚を焼いてくれていたのだ。




「あぁ、なんて良い娘なんだ君って娘はぁ〜っ!ゴメン、本当にゴメンね、あんな事を言って、お兄さんが悪かった、いや〜本当に…」




「むふぃ!むふぃ!むふぃ!」




パタパタと一生懸命にうちわを扇ぐフィレナ。印象は大人しく静かな彼女だが、今はとても一生懸命。その甲斐あって魚からモクモクと煙が上がる。




「ごほっ、ごほっ…あの、フィレナ様?もうちょい向こうでやって貰えないかな?げほっ、煙が…煙が、目と鼻に入って…がほっ!?口にも入って喉が…」



パタパタパタ…




「あの…ゴホッゲホッ…あの…」




パタパタパタパタ…




「フィレナ様?…ゲホホッ!?ふぃ、フィレナ様?」




「……むふぃい……」



笑ってる?この娘、不気味に笑ってらっしゃるんですけどぉおっ!?




「ゴホッ、お前っ、もしかして、さっき俺が『不幸を呼ぶ』とか言ったから、その仕返しに…ゲホンッ?」




「…うふっ…うふふふふふ……」




「ぎゃぁぁあっ!?マジかよ?マジなの?マジなんですね?ちょっ、悪かった、悪かったって、フィレナ?ゲホッゲホホッ!?ちょっ、待て、そんないきなり強く扇ぐなってガボッ!?」



「むふぃむふぃむふぃむふぃむふぃむふぃぃぃぃ〜いっ…」




「フィレナ様フィレナ様フィレナ様フィレナさまぁぁあ〜っ!?悪かった、ガホッ、いや、すいません、ゲホッ、ごめんなさい、ゲヒッ、申し訳御座いませんでしたぁぁあ〜っ!!ゲヒッ、ゲホムッ、ガボンッ、ガバッ?ガバババッ!?」






死ぬ、死んでしまう。ヤバい、息が、息が出来ない!?煙に燻され、スモーク俺の出来上がり?わ、笑えない…。




「…………」




「……むふぃ?…」




「っあ!?ふぅちゃん?何をしてるの?りっちゃんがまだ、縛っていた方が良いって勝馬くんを下ろして来なかったって言ったから、ボクが下ろしに来てみたら…」




「ミ、ミウ様、私はこの事に関しては、無関係ですよ…」




「…………喋らなくなった……」




「そ、それは、そうだろう…。フィレナ、いまお前がその馬鹿にやってることは煙り攻めと言って、最も苦しい拷問の一種だぞ?」



「て、そんな事を言ってる場合じゃないよ!?早く、勝馬くんを下ろしてあげないと!!」




そんな訳で、何とか一命を取り留めた俺。しかし、それ以来、俺はフィレナには出来るだけ近付かないようにしている。あの大量の煙り。あれは一生消える事がないトラウマ。そして、あのフィレナの恐ろしい笑顔…




「うぅ、今日は酷い目にあった…。ぐすっ、もうベッドに入って寝よう。…………………んっ?」






「………むふぃ?」




「ぎゃぁぁあーっ!?」




消える事の無い、トラウマです。




はい、鬼嫁さんの続きでございます。



2、3個あった話の中で、続きとなる物を載せてみました。(後は、間に何か話を挟まないと時間軸などが変になってしまうお話ばかりです(笑)なんか、勢いだけで書いたやつみたいです?)




話は、紫髪の幼気美少女・フィレナ嬢のお話。すごい、ダークですね(笑)天然なのでしょうかね?よく分かりませんね。キャラ的にはマスコットになるのでしょう。続きを書いていくならば、たぶん、そうなる筈です。




とりあえず、ちょっと続きを書いてみましょう。とんでもない所で終わりそうですが…

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