夕月家の跡取り
こんにちは、夕凪です^^
今回は江戸時代を舞台に繰り広げられる物語です。
時代錯誤等していましたら申し訳ありませんmm
歴史に弱いもので・・・(笑)
とりあえず、楽しんでいただけたら幸いです^^
夕月家の一人娘、夕月 紅。
彼女の才能は周りの誰もが認めるものであった。
武道 水泳 流鏑馬 剣術 学業 どれをとっても非の打ちどころが無かった。
「夕月家の一人娘であるし、才能がある。夕月家を継ぐのは彼女で当然だろう」
誰もがそう言っていた。また彼女自身もその覚悟はできていた。
しかし、夕月家の領主夕月啾の下した決断は思いもよらぬものであった。
「この家を継ぐ者は誰もおらん」
そうつぶやいたのだ。
もちろんこれには多くの者が啾に反論した。
「なぜです啾様!継がれる方は紅様ではないのですか!」
「跡継ぎがおらんのでしたら夕月家はどうなるのです?滅亡してしまいますぞ!」
しかしそれらの反論は啾の一言によって跳ね返された。
「そうじゃ、夕月家は滅亡じゃ。しかし滅亡して何が悪い?我は何も困らないぞ」
開き直りともとれるような発言に家臣たちは恐れ慄いた。
その当時夕月家にはおよそ、六千の家来がいた。
主人である夕月家が滅亡するとなればその六千の家来はみな職を失ってしまう。
そのため、夕月家の滅亡は是が非でも阻止しなければならないのだ。
それなのに、夕月家の領主である夕月啾が跡継ぎがいないと拒むのだから家来はたまったものではない。
「啾様…夕月家には六千もの家来たちがいるのですぞ?夕月家が滅亡してはその家来たちが……」
「口を慎め!!我は夕月家の主人だぞ!なぜ家来たちのことまで考えねばならんのだ!」
「ですが…」
「口を慎めと言っておるだろう!我は雇ってやってるのだ!見放して何が悪い!」
「……」
啾の身勝手な言い分に家臣たちはあきれ果て、また隣の和室で耳をそばだてていた紅も
「はぁ..」と小さな溜息をついていた。
その夜、家臣たちは紅をまねきいれ会合を開いた。
「啾様のことじゃが……なぜ跡継ぎを紅様にしないのじゃ。」
「我もそれが不思議じゃった。普通にお考えになれば紅様しかいないじゃろう」
「一人娘はぬきにして、紅様の才能に太刀打ちできる方などいないだろうに」
『ふふ。いいのです、私のことは。それより跡継ぎがいないほうが問題です』
「紅様...。」
「しかし夕月家の後を継げるものは、血縁上やはり紅様だけですぞ」
『しかし、父上がそれをお許しにならないのです』
「さて、どうしたものじゃか…」
<続く>
一話終了です。
短くてすみません!
あとすごい中途半端ですね;;
申し訳ありません><
このあとはアクション等も描いて行けたらな・・と思っています。