表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

長距離恋愛販売中

作者: 小波

同じ絵を2枚机の上に置き、角を合わせて重ねればひとつの絵になるはずだった。こちらを合わせればあちらがずれる。おかしい、目の錯覚かな?



私の心はこんなふう。

同じにしたいともがいて焦ってて、

二つを離せばやっぱり同じ絵に見えた。


こっちもじぶん、あっちもじぶん、

似ているのに上手く繋げられない。

でもどちらも偽物じゃ無い。困ったな。


なんで説明したら伝わる‥


遠いところへ行った恋人は辛抱強く待ってくれている私を愛した。

そのうちにわたしの絵は拗れていった。


愛される私も好きだ。どうしても重なれない絵は捨てれない。


この絵を見せてみた。

恋人はどっちも同じ絵に見えるよと言っていた。

友人に見せた。どっちも貴方らしくていいと言ってくれる。

同じではないけれど、それでもいいと思うよ。


2人とも私みたいに不安にはならないところが一緒みたいだ。


密かに裏にサインを入れた。目印に。


誰だって一枚な訳ないよ。原本が擦り切れない様に模造品を用意して置くのさ。恋人は模造品の方を買ったのだ。長距離恋愛用にファイルにしまう。


その絵を持って遠くへ帰る君へ。

原本を渡さなかったのに擦り切れてしまったように感じている。

毎週ショートショートnote

note

永野彗

こちらでも読めます。

読んでくださりありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ